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2019年07月25日
「お料理 宮本」 大阪・南森町・日本料理
ここのカウンターは居心地がいい。
大将と女将の絶妙な間合いがじつに見事である。
安心感がいつも漂っている。
そして遊び心がある。
豆乳と湯葉豆腐。ウニと三田のじゅんさい。
豆乳と湯葉豆腐が懐かしい味わい。
椀物は丸茄子にアコウ、黄ニラに柚子。
「お出汁に味は打っていません」と。
つまり昆布と鰹の出汁に普通は薄口醤油と塩で味を整えるのだが、それを食わない出汁のこと。
煮含まれた丸茄子から、そして塩を打ったアコウからもそれぞれのコクや塩分が溶け出し、
最後の一口が喉を通る時の塩梅の良さに思わず唸ってしまう。
造り。
鱧の落とし。
昆布出汁の中につけることで味わいに厚みが出る。
湯引き仕立てなので、ほのかな温かさが残る。
この温度も重要なポイントだ。
しっかり焼かれた鮎。
頭からサクッと口の中で消えてゆく。
鱧の子は下にもち米が入る。
これは舌に強い印象を残す。
山椒の香りが生きている。
手打ちのうどんである。
モロヘイヤに山芋が入る。ぬめりや弾力あるうどん。
ここで麺類が登場するのは流れにメリハリもあり、うれしい限りだ。
冬瓜に焼きたての鰻だ。
鰻の脂分とコクが冬瓜とのマッチングの良さを感じさせる。
蛸、かぼちゃ、万願寺唐辛子、おくら、ミョウガという取り合わせ。
ホッとする味わいに気持ちが和らいでゆく。
温度も常温より低めで緩急の付け具合が素晴らしい。
締めのご飯にはおかずがつく。
ちりめんじゃこ、炭火で炙った鰹のづけ、茄子のマリネに梅肉。
これで何杯も食べたくなる。
フルーツと本わらび餅。
お薄で仕上げである。
料理も時間も素敵に流れていった。
「お料理 宮本」
大阪市北区東天満2-10-28 フローライト南森町 1F
06-6809-6990
投稿者 geode : 01:45