2005年08月31日
「アル・ケッチァーノ」山形・櫛引町 イタリアン
「BRUTUS」や「ソトコト」で気になっていた山形櫛引町のイタリア料理店
「アルケッチァーノ」に出かけた。
国道沿い、畑に「イタリア料理アル・ケッチァーノ」と看板は出てるわ、
店には大きな文字でイタリア料理と書いている。
もし、知らなければ扉を開くことのない店構えだ。
しかし、店内の様子は一変する。
カウンター上の黒板には旨そうな文字が踊る踊る。
ランチだがシェフにおまかせ10000円のコースにした。
↓庄内浜で揚がったわらさ(天然のはまち)のオリーブオイルと塩。
まるでリンゴのような甘さがあり、スタートから快調。
↓石鯛とウィキョウのスパゲッティ。
ウィキョウの香りが利いている。
↓ホウボウとミニトマト。
トマトの甘さが強烈でホウボウと互角の勝負。
↓岩牡蠣のモロヘイヤソース。
モロヘイヤの粘りとトマトと粒マスタードで、岩牡蠣が旨くなることこの上なし。
また甘鯛の炙りもソースとの相性よし。
↓甘鯛の松傘焼きには水菜のリゾットが添えられていた。
和食のテクニックを見事に生かした逸品。
↓フォアグラのソテー。
フォアグラの上にはトウモロコシの髭のフライが乗り、トウモロコシのピュレが添えられる。
甘みの相乗効果が見事。
↓サザエと小松菜のスープ。
コリコリとした食感と小松菜の青みの利いた味わいがいい。
↓由良の車海老とウニのクリームソーススパゲティ。
車海老の甘さは絶妙だが、ウニにやや火が入りすぎていたのが少しだけ残念。
↓山形牛のイタリアンタルタル。
さっぱりあっさりという印象が強いタルタルだが、脂分が上品で牛の香りがあるからこそ。
↓プレノワールとジャガイモのオーブン焼き。
肉質弾力あり、かつ肉汁たっぷりという素晴らしいプレノワールであった。
↓桃のコンポートとゼリー、シャーベット。
桃を三種の調理法で食べさせるのだが、
岡山などの桃とは全く異なる硬い食感が興味深い品種だ。
↓だだちゃ豆と豆乳のにがり豆腐。
これは傑作であった。豆腐の柔らかさのあとのぷりっとした
だだちゃ豆のこくのある甘さがいい。
あと、写真がないのだが・・
だだちゃ豆のシャーベット。
これには仕掛けがあり、だだ茶豆の過去に戻りたければ味醂を垂らし、
未来を知りたければ十年古酒を振り掛ける。
この差が如実に分かり面白い趣向であった。
奥田政行シェフは、庄内の食材を愛し、生産者をこまめに訪れる。極論すれば庄内
にどんな食材が、どのような成長過程かを熟知しているともいえる。
鄙にも稀、奇跡のリストランテと呼ぶに相応しい出会いであった。
「アル・ケッチァーノ」
山形県東田川郡櫛引町下山添一里塚83
0235-78-7230
投稿者 geode : 13:24