2007年05月26日

「ヴィ・ザ・ヴィ」  京都・ブライトンホテル   フレンチ

 京都ブライトンホテルのフレンチレストラン「ヴィ・ザ・ヴィ」は、完全予約制である。客席もわずか10席という贅沢な空間。シェフは滝本将博さん。じつはテラスレストラン「フェリエ」のシェフも兼ねる。
滝本さんとはずいぶん前から、いろいろなところで顔を合わす。大原の朝市。これは京都の名だたる料理人が日曜日の朝に集まり、大原周辺の食材を仕入れるとともに、情報交換をする。「草喰なかひがし」の中東久雄さんや「エヴァンタイユ」の森谷之雄さん達も主要なメンバーである。また、ジャンルを超えた京都の料理人が月に一回集まる勉強会「ひこばえの会」でも。
数年前になるが、滝本シェフが「米」をテーマにフランス料理を作るイベントがあった。合鴨米を作る農家の人とそれを販売する人、シェフと僕が「米」について語るというモノであった。積極的にあらゆることにチャレンジするシェフの姿には、いつも刺激をうける。久しぶりに「ヴィ・ザ・ヴィ」で夕食を食べることとなった。

まずはアミューズがでた。
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一皿に三つの料理が並ぶ。キャビアを乗せたカッペリーニ、ホワイトアスパラガスのブルーテ、玉子である。

前菜は
夏野菜 フォンダン ニース産オリーブ トマトジュレ 生ハム ハーブオイル モナコの思い出・・・
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生ハムを敷いた上にラタトゥイユ、そこにトマトの酸味が絡む。美しい一品である。緻密な計算がなされた料理。

前菜の二品目は
エクルヴィスのヴィネグレット和え オセトラ・キャビアのブイヨン・グラッセ クレーム・ブロッコリー。
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ぎりぎりまで柔らかなジュレは素晴らしい食感。エクルヴィスの濃厚な味わいとブロッコリーのソースがピタリとくる。

魚料理は
三陸産 天然帆立貝柱 ポアレ 数種類のコキュアージェ和え 大原で収穫した 旬野菜とクスクス アルガンオイルの香り
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野菜の苦味、甘味、青味などと帆立など貝類のジューとの出会いが決め手となった。柑橘系の香りも立ち上り初夏らしい一皿。

メインは
茨城産 乳飲み仔牛骨付き背肉 100分グリヤード タイムの香り リ・ドゥ・ヴォーロティ レモンが香棗椰子の実 杏茸 ジューグラ
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まずは大きく焼き上げられたかたまりを見る。
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香ばしい匂いが旨そうだ。なにせ大きさとの相談だが100分かけて低温で焼く技術。全体にまんべんなく熱が入り、優しい仕上がりとなる。

熟成した農家産フロマージュ
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見事な品揃え(20種類はあり)と保管状態の良さ。トムドサボア、ロックフォール、リバロを選ぶ。

上賀茂産 幻いちごの変化
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ソルベ、ジュース、ショコラと、生といちごを種々の調理法で提案。

久しぶりに滝本シェフの料理を食べ、食材の持っている力をやさしく引き出す仕事振りには感動を覚えたのであった。

ヴィ・ザ・ヴィ
京都市上京区新町通中立売 京都ブライトンホテル
075-441-4411

投稿者 geode : 08:48