2007年10月09日
「L’Ambroisie」 フランス・パリ フレンチ
5日は、ホテル近くのブーランジェリーで朝食。お菓子作りの人達は、朝から甘いモノにも挑戦。
ランチは、僕がパリでもっとも好きなレストラン。
「L’Ambroisie」ランブロアジーです。おそらく15回は足を運んだことになるはず。
マレ地区ヴォージュ広場の回廊にあるレストラン。20年前から雰囲気はかわりません。
今回は8名ということで、奥の個室に入りました。
メニューはオーナーシェフのベルナール・パコーさんお任せのコースです。
アミューズにグージェール。
ブルゴーニュ地方の食前のおつまみです。シュー生地にチーズが入ったもの。
まずは、シャンパン(ルイ・ロデレール)で乾杯。
シャンパンと良く合います。
軽い前菜が出ました。
ルージュのフィレのソテー。セップのデュクセルにマッシュルームの薄切り。バターもオイルも使わないスペッシャリテのソースがかかっています。ルージュはカリッと焼かれ、そこに茸類の旨みを合わせる見事な一皿です。ここでかなりテンションはあがる、です。
次は魚料理です。
スズキです。これは一本釣りの素晴らしい素材が使ってあります。
下に敷かれたソースは、キャビアのクリームソース。その上にアーティーチョーク(ディル入り)を組み、スズキです。
視覚に訴えるインパクト。やられましたね。
スズキは、ふっくらしっとり。素材の良さと、ここでも火入れの確実さを感じます。アーティーチョークの食感とディルの香りが利いています。
そこにキャビアのクリームソースが絡まるのですからうっとりの境地。ソースの温かさというか温度管理も隙なしです。
そしてメインです。
8名ということもあり、鴨のパイ包み焼き。
この焼き色を見てください。艶やかで色気たっぷりです。
中は鴨とそのフォアグラ。
もういけません。舌は興奮し、胃袋は「早く飲み込め」と指令を出し、食道は少しでも「留まってくれ」と叫び、鼻は濃厚な香りを逃したくないと願うばかり。脳はあわただしく、これまで食べたパコーさんの料理との比較です。
圧巻でした。
付け合わせはセップ、マッシュルームにクルミです。
このクルミがしっとりと艶めかしく驚きでした。
デザートの前のデザート
エキゾチックフルーツのソルベ。ここはパイナップルのソルベが一時スペシャリテでした。これもパイナップルが利いています。ねっとりと香りが素敵。
ここまでですでに大満足の8名でした。
デザートが届きました。
チョコレートケーキの大きさ。一同一瞬かたまりを見せたのですがスプーンを入れた途端に「この軽さは?」と笑顔に戻ったのです。しかし素晴らしい軽さとチョコレートの香りです。三つ星のデザートです。
最後に飲み物と小菓子。
これが素晴らしいのです。すべて作りたて。本当に小さなタルトまで作り手の命を感じるのです。
ワインは
シャブリのグランクリュ 1999
プティ ムートン 2001
サービスのスタッフの笑顔とユーモア、ソムリエも変わらぬ姿勢。これを貫き通している「ランブロアジー」。また季節が変われば訪れたい誘惑を、抱きながらヴォージュ広場を去ったのです。
この日の夜は、こってりと肉料理に向かいました。
報告は明日になります。
L’Ambroisie
9, Place des Vosges
75004 PARIS
+33 (0)1.42.78.51.45
※門上武司「食」研究所サイト上にて
☆『海外通信』 Paris通信Vol.2「若手シェフたちの活躍」
☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
Vol.1「五月長根葡萄園2006 エーデルワイン」
を公開中。↓
http://
www.kadokami.com/
投稿者 geode : 06:59