2007年12月07日
「山玄茶」 京都市・祇園 日本料理
「山玄茶」京都市・祇園・日本料理
今年の2月に、滋賀県水口から祇園に移転を果たした「山玄茶」。主の増田伸彦さんは、四日市の銘料亭「招福楼」で20年修業を積んだ人物です。したがってお茶の心得はきちんとされています。
師走の主題は、身体が温まるものです。とはいっても、11月ほど華美でなく、やや押さえたトーン。また1月にはぐんと華やかになるでのす。
フランス料理のシェフ達とともに伺いました。
まずは前菜から。
なたねとウニ、そこにたいらぎ貝にジュレがけです。すこしさっぱりとした味わいで胃袋が活性化するのです。
椀物は東寺ゆばとくえ、うぐいす菜。丸仕立てです。
スッポンの出し、生姜の香りが鼻腔をくすぐるのです。東寺ゆばとは、百合根、銀杏、きくらげなどを入れ揚げたもの。くえの脂分とよく合うのです。
造りは三種類の醤油が。
肝醤油、梅肉、土佐醤油です。
カワハギは肝醤油で。ヤリイカ、海老のあらい、赤貝。ヤリイカの甘さが格別です。
次の料理が傑作でした。
カウンターの上に握ったご飯がおかれ、どうなるのか楽しみにしていると、近江牛のみすじを治部煮にして、そのごはんの上にのっけたのです。みすじの脂分、ごはんと素晴らしき出会いです。
まながつおの味噌漬けです。
この季節にはうれしい一品です。なんともさっぱりした淺漬けで、まながつおの味も生きています。料理の途中で出すにはぴったりの味噌風味。
次は八寸です。
ふぐのぶつ切り、蒸しあわび、なまこのみぞれ和え、鴨ロース、クリームチーズ入り玉子しんじょう。このクリームチーズが入った玉子しんじょうがまるでチーズケーキのような感触と味わいです。意外な組み合わせでしたが、なんの違和感なしです。
次の料理がでるまでにさっと湯がいた落花生を食するのです。
伊勢エビの宝楽焼き。
蒸し焼き状態なので、甘みも逃げずの大満足です。前の前で調理されてゆくさまを見るのは食欲をそそるものです。
口直しに蕎麦です。
なかには下仁田ネギとおろし。さっぱりします。
ここで蟹がでます。
ミカンの釜に、蟹とウニとなめたけです。なんとも贅沢は料理でしょう。
ごはんは、増田さんの父親が丹誠込めて作ったキヌヒカリ。
新米の甘みが口の中で駆けめぐっているのです。香りも見事でした。
おかわりは、鰻の山椒煮でお茶漬けです。
デザートはオレンジのゼリー。
海老芋の金時が供され、抹茶です。
これで「山玄茶」のしめくくりです。
カウンターですが、懐石の片鱗を垣間見ることができます。でも気軽に食事ができる貴重な割烹といえるでしょう。
日本料理 山玄茶
京都市東山区祇園町北側347-96
075-533-0218
12/4付、門上武司食研究所サイトに
☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
Vol.2「日本酒、世界へはばたく」
アップしました。↓
http://
www.kadokami.com/http://
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投稿者 geode : 02:12