2008年01月04日
「レストラン田むら」京都・祇園・フランス料理
新年明けましておめでとうございます。
昨年は「偽」という文字が氾濫した時。そこからどこまで「信」に近づいてゆくのか。それは僕達、生活者がどこまで意識をするかにも関わっています。
今年も、食の様々なシーンをお届けしたいと思っています。
というわけで、よろしくお願いいたします。
昨年末に訪れた「レストラン田むら」。
京都・祇園のはずれ。
仕出しで名高い「菱岩」のすぐ近くです。画面の右端に暖簾が見えますが、それが「菱岩」。
シェフの田村彰吾さん、実家は西陣の料理屋「萬重」。修業は「レストランおがわ」「メゾン・ド・ヴァン 鶉亭」、そして実家で少し仕事をした後昨年春に独立です。友人で妙心寺近くの料理屋「花末」のご主人・杉本工さんから聞いていました。
カウンター席。ナイフフォークに箸も用意されています。
付き出しですが
美山の豆乳とカニ味噌のプリンにウニがのっています。結構カニ味噌の味が利いている。濃厚だが旨い。インパクトありです。そこにポルチーニの温かいタルト。これも強い味です。塩分もかなりです。
前菜は
帆立のテリーヌにカブラと沖縄の四角豆にパルマの生ハム。カブラの甘みを感じるのですが、こんどはやや塩分控えめ。野菜がしっかり美味しい。
スープは
丹波黒豆のカプチーノ仕立て。ここで再び塩分と濃度が戻ってきます。塩分と濃度のメリハリがついて食欲を快く刺激するのです。
魚料理は
ぐじのソテー。下には菊菜のガレット、上にはカニとマッシュルームのムースを貼り付ける。ソースは甲殻類。これらのバランスが見事で、一体感が生まれてきます。
肉料理は
大山地鶏のソテー。サラダ仕立てです。野菜を食べてもらいたいという気持ちがどの皿からも感じられる。
締めは
白ご飯と味噌汁、香の物です。
「昔からフランス料理を食べたあと、家に帰ってご飯が食べたいと思っていたので、自分の店ではそうしようと」と田村さん。
自分の意志に忠実なのがいいですね。
デザートは
キャラメルとショコラのムース、紅茶のクレームブリュレ、バニラのアイスクリーム。
全体を貫く印象は、たおやかで優しいフランス料理です。しかしメリハリの付け方などは食べる側の心理を読みとったもので、全席満席状態というのも納得。
レストラン 田むら
京都市東山区古門前大和大路東入ル
元町391-1
電話:075-525-7023
門上武司研究所サイトに↓公開中
投稿者 geode : 01:49