2008年01月30日
「Daylesford Organic」 英国・ロンドン オーガニック料理
ロンドン二日目のランチです。このサイトの海外「食」レポートで、いま清水直子さんが書いているオーガニックレストランです。
本拠地はカントリーサイド。僕達が尋ねたのはロンドンのあるショップ。ここは肉屋、レストラン・カフェ・グッズ・食材の店、ガーデニングと3軒が固まっています。
まず肉屋さんを見学。
店頭には看板が。
中には、精肉職人がいて彼らは必ずこのカンカン帽子をかぶっているのです。
前にあるのが大きなまな板です。
牛肉に始まり、いまの季節ジビエがずらりと吊してあります。精肉類は見るからに鮮度よろしくかつ品質の良さが伝わってきます。
その向かい側に、レストランがあります。
入り口には、dog parkingの看板。
すっきりしたエントランスから店内。
1階はカフェとワイン、食材など。2階が調理グッズと書籍。地階がワインとテーブル席。
僕達は、このテーブル席を囲みました。
右側の手前からパリ在住の食いしん坊夫妻、小学校からの同級生にしてワイン好きの医師、ロンドン在住の東洋美術研究家。左側手前からロンドン在住のフードライター・清水直子さん、小生、毎日放送プロデューサー、京都「祇園さ々木」の佐々木浩さん。
パンのおいしさに驚きです。
粉の香りと噛むとじんわり酸味と甘みが口の中に広がってゆきます。
前菜は春巻き。
下に敷いてあるのは、ココナッツです。かなりの甘さあり。春巻きの皮に包まれたのは、ネギ、パプリカ、香菜など。キューブはマンゴー。上にはミント、ガーリック、唐辛子。タイの魚醤の香りを少し。しかし、組み合わせの妙など、非常にクリエイティブな一皿でした。
続いてハムのテリーヌです。
上に並んでいるのはウォールナッツのキャラメリゼ。このハムの味わいがいいんです。野菜の旨みと豚肉の脂分やコクが立っています。
絞りたて!ここのスペッシャリテ、リンゴ・ジンジャー・ニンジンのジュースです。
左側の筒に入ってサーブされ、グラスに移すのです。ジンジャーの香りと食感が素敵なんです。
ローストサーモンの料理です。
下にはニンジン、バーリー麦、コーンをカルダモンで味付けたしたもの。手前に添えられたのが鶏のピュレを固めたものでトリュフと塩分が含まれ、これもソース替わりに鶏と食べると、鶏の旨みが倍加です。
ここで料理は終わるはずだったのですが、ここの発生の源が鹿猟であったということから鹿の話しが盛り上がり、一皿作ってもらいました。カルパッチョです。
セロリやピーナッツのピュレなどと食べると、その味の強さが分かります。
ここの鹿は、オーガニックに育てられた鹿。それは広大な敷地(自然の森)内で、正しく管理された餌を与え、適度な運動する鹿は、野生の何を食べているか不明の鹿より、安全で美味というのです。殺すのもストレスを与えないような手法を取るといいます。また、野生のように追いかけられることなく、12ヶ月の鹿を使うとも。
ここはすべての思想がオーガニック。広大な敷地・森と二つの牧場や農場で牛や豚や鶏を育て、加工し、野菜を育てる。その恵みを調理することシステム。ストーリーがきちんと成り立っています。牛はフリージャンという品種だそうです。
その取り立てのミルク。
これは濃厚で香りがあります。
デザートは、完成したばかりのリンゴのデザートです。
リンゴを泡状態、ピュレ、アイスクリームなど各種。これは傑作ですね。
最後にチーズが。
これは英国のスティルトンという世界三大チーズの一つの原型というのです。いまのスティルトンは殺菌されたミルクを使うのでマイルド。これは殺菌していない時代の作り方。したがってスティルトンとは呼べない。しかし旨みの凝縮度は明らかに違います。旨い。
このようなオーガニック料理の行き方を暗示するようなレストランでの食事は有意義な時間でした。
Daylesford Organic
44B Pimlico Road London SW1W 8LP
020 7881 8060
http://www.daylesfordorganic.com
投稿者 geode : 04:55