« 「ヴレドヴレ シェ・ヒロ」 大阪・新町・フランス料理 | メイン | 「ほうば」 大阪・北新地・韓国料理 »
2017年05月18日
「グリル フレンチ」 京都・小川通御池上る・洋食
定期的に食べたくなるメニュー。
その一つに京都「グリル フレンチ」のカニクリームコロッケがある。
初めて食べる料理は、どきどきするが、これまで何度も食べたことがある料理には、一つひとつうっすらと記憶が付着していることが多い。
つまり、料理とはその記憶と共に食べ咀嚼していることがほとんどといってよい。
そう、料理の味は個人の記憶と密接に結びついているのだ。
「カニクリームコロッケ」だが、最初に食べたのはもう十年以上も前に、中村歌六さんという歌舞伎役者に教えてもらった。食いしん坊の歌六さんがすすめてくれたことだけのことがあると感動したことを覚えている。
じつは、それまでクリームコロッケという存在にさほど興味を覚えていなかったのだ。
もう40年以上も前に、大阪の北新地から西に少し歩いたところに「グリル二見」という洋食屋があった。新地に住まう友人が「ここがクリームコロッケの発祥やねん」と教えてくれ一緒に食べたことがあり、その洗練された味わいに驚愕し、以来その感動を超えるクリームコロッケを超える味わいに出会ったことがなかったので、クリームコロッケを敬遠していたのかもしれない。
しかし、この「グリル フレンチ」のカニクリームコロッケは違った、記憶の味わいを凌駕する料理として、僕の記憶に新たな楔を打ち込んだ。
そして「グリル フレンチ」イコール「カニクリームコロッケ」という構図ができあがってしまった。
というわけで、この日も「グリルフレンチ」でカニクリームコロッケを食べたのだ。
前菜には、サーモンマリネである。
甘酸っぱい味付けが、なんとも郷愁を誘う。
スモークサーモンとはまた異なる味わい。これも定番になりそうだ。
えんどう豆の冷製スープ。
春の香りが広がる。
カニクリームコロッケは、贅沢なまでにカニの風味を満喫である。
海老フライも、歯ごたえから香り、味わいまでやっぱり注文してしまう。
締めにはミニカレーライスとハンバーグサンドだ。
そして必須のプリン。
やわらかな食感とは違う、しっかり弾力のあるプリン。
キャラメル感もしっかりだ。あるようでなかなか出会うことが少ない。
そして大将のキャラクターが素晴らしい。
郷愁の味と大将の個性は最強である。
「グリル フレンチ」
京都市中京区小川通御池上ル下古城町377
075-213-5350
投稿者 geode : 01:45