2007年03月02日
「サクラ」 大阪・ホテルニューオータニ大阪 フレンチ
昨年1月にドミニク・コルビシェフや「祇園さ々木」の佐々木浩さん、「嵐山吉兆」の徳岡邦夫さん達と訪れたブルゴーニューの醸造元・DEFAIXのオーナー・Daniel Etienne DEFAIXさんが来日。
「ホテルニューオータニ大阪」のレストラン「サクラ」で食事会があった。昨年訪問した縁もあり『あまから手帖』の編集者Sさんと参加した。
Daniel Etienne DEFAIXさんはシャブリの生産者。約10年前までは、日本でも相当数流通していたが、シャブリに対するイメージの低下とともに輸入量が激減した。しかし昨年、何種類かのヴィンテージを試飲し、改めてシャブリの奥深さと品格と暑さを認識したのであった。
この日用意されたシャブリは4種類。
2000年 Chablis 1Cru Vaillon
1999年 Chablis 1Cru Vaillon
1983年 Chablis 1Cru Vaillon
1999年 Chablis 1Cru Les Lys
Daniel Etienne DEFAIXさんはワイン作りにとって大切なことは、土地とブドウと人間という。彼は現在13代目で、その歴史は約1000年続くという。ワイン作りを始めたのは11世紀のこと。26ヘクタールの畑を持ち、年間の生産量は20万本。コルビシェフのことを「日本の父」と呼び全幅の信頼を寄せているようだ。
これらのワインに合わせてコルビさんが料理を作る。
↓アミューズにはシャンパンが供される。
前菜は
↓春薫る野菜のシャルロット 桃のヴィネグレットとともに。
桃の香りにかすかに漂い、99年はシルクのような口滑りでストレートに響いた。シェルロットの中に入ったキャビアと玉子にもぴったりの相性を示した。
次のスープは
↓コキヤージュのスープ 若竹のグリエとともに。
コキヤージュとは貝のこと。貝から出るだしは濃厚である。だが、それをいかに軽く仕上げるかがポイント。その軽やかさと味わいの濃厚さに00年は優しく寄り添っていた。このスープは印象に残る一皿。
魚料理は
↓イトヨリのポワレ 新緑の香草風味ソース。
イトヨリには、ワラビ、レンコン、タラの芽が添えられ春を演出。野菜のブイヨンに香草を加えたソースが華やかさを生み出していた。そこに99年のLes Lysを合わせる。
メインの肉料理は
↓春野菜を彩ったホロホロ鳥のロティ 赤いフルーツビネガーの効いたソースにて。
ホロホロ鳥は部位毎に異なる火入れをする。そこに菜の花やコゴミを添えた。赤いフルーツビネガーがいい働きを。これには83年だが、時間の経過とともに素晴らしく変わってゆく。余分なものが取れ、トロンとした旨みがまあるくなってきた。一同「これはすごい」と絶賛である。
デザートは
↓柑橘のクレムーと生姜薫るホワイトチョコレートのグラス。
「すべて白ワインなので、料理の組み立ては少し難しかったです」とコルビさんの言葉。だが、違和感なく見事なマリアージュで宴は終焉を迎えた。
その後も参加者席を立たずに、いま話題のビオワインのついて、Daniel Etienne DEFAIXさんが積極的な意見を話すなど、エキサイティングな内容となった。彼はビオワインに対して否定的で、自らの作り方はリュット・レゾネ(自然派ワイン)と。
ワインの多様性を知り得た食事会であった。
フランス料理 サクラ
大阪市中央区城見1-4-1ホテルニューオータニ大阪18階
06-6949-3246(直通)
投稿者 geode : 13:40
2007年03月02日
「イタリア食堂 ラ・パッシオーネ」 大阪・肥後橋 イタリアン
日本一短い商店街と呼ばれる
「肥後橋商店街」。
そのほぼ中央に位置する「イタリア食堂 ラ・パッシオーネ」。
シェフは竹林克起さん、かつて「ピアノピアーノ」グループで厚生年金会館側のリストランテでシェフを勤めた料理人。
ランチである。午前中打合せをした広告代理店の食いしん坊メンバーと同行。
メニューは
↓前菜の盛り合わせ。
なすびのソテーにほうれん草、キノコのソテーなど。懐かしい味わいえほっと一息。
↓パスタは白菜とツナのスパゲッティ。
これが熱々の仕上がりで、白菜の甘さとツナのかすかな塩分がいい感じ。「これおいしい」と隣から声がかかる。シェフの素早い調理の賜物といえる。
↓メインは豚のロースト。
トマトソースがかかる。トマトの酸味もほどよく、豚肉の甘さが生きるギリギリの量。このあたりがシェフの潔さ。
珈琲かソルベの選択。迷うことなく珈琲をチョイスする。
これで1260円。値打ちありと同行のメンバーは、ショップカードを受け取っていた。
イタリア食堂 ラ・パッシオーネ
大阪市西区江戸堀1-16-4 さくらビル1階
06-6459-2277
投稿者 geode : 10:18