« 「杏杏」 神戸・鯉川筋 中国料理 | メイン | 「中国料理 昇華」 京都・白梅町 中国料理 »
2007年06月03日
「ヴィラ アイーダ」 和歌山・岩出 イタリアン
今月の学会は、大人の遠足である。
和歌山県の「宮楠農園」で畑を見学したのちに近くの「ヴィラ アイーダ」というイタリア料理店に向かう。バスを一台チャーター。京都で数名、大阪で数名乗車で一路、和歌山へ。
まずは「宮楠農園」の宮楠仁之さんからレクチュアを受けながら見学である。料理人は、すぐに生で囓る。味を確認するにはもっとも手っ取り早い方法だ。
ズッキーニ。
水茄子。
千両茄子。
シシリアン・ルージュというトマト。
キュウリ。
どの野菜も、元気というか色艶もよければ、しっかり実も詰まっている。
周りにも沢山の畑があるが、その農家と宮楠さんの方法論は全くちがう。周辺は小品種多量であり、宮楠さんは多品種少量。とにかく量を求め作物を作るのではなく、質を求めるのと同時に料理人が求める作物を作るという意識が高い。
よって大阪のフランス・イタリア料理のシェフからラブコールが凄い。
「宮楠農園」からクルマで10分余にある「ヴィラ アイーダ」。ヴィラとあるのは、この春シェフは結婚がきっかけで自宅を拡張、ついでに一日一組限定で宿もはじめてしまった。
小林寛司シェフとマダムの有巳さんのチームワークが素敵だ。
この日の料理は
ズッキーニと水なすのズッパ
トマトの透明なジュレが利いている。さわやかな酸味といえばよいのだろうか。
さや付きヤングコーン
朝から収穫されたベビーコーンの甘さが鮮烈。
青唐、烏賊、キュウリのガスパッチョ仕立て
酸味と辛味のバランスがいい。
三度豆とトロフィエのハーブペースト和え
トロフィエという手打ち麺のすこしもっちりした食感にハーブの香りがあう。
じゃが芋のニョッキとプティトマト
こっくりした味わいがニョッキを優しく包んでゆく。
オクラとパッケリ
ナポリの幅広麺・パッケリとオクラのねばねばが素敵な相性。パスタは噛むものだという実感。ハーブとエビのだしを加えてあるので旨みが濃厚。
さざえとハーブのタリオリーニ
さざえのこりこりとタリオリーニの食感のちがいから生まれる楽しさ。
仔羊とレモンコンフィ添え
火入れのタイミングが的確なので、柔らかさを残しかつ仔羊の香りと旨みを凝縮させる。
茄子、白いんげん、ルーコラ・モロヘイヤのサラダ
このサラダを食べると気分がしゃっきりとする。酸味の付け方と茄子の旨みがポイント。
セロリのジェラートとそのスープ
セロリの葉っぱとヨーグルトをプラスし作り上げた。下には牛乳メインのソースが。いいプレゼンテーションである。
ほうれん草のクレームブリュレ
ややかたさが残るブリュレ。ほうれん草の味をしっかり味わう。
料理はすべて終了。料理人たちとシェフとマダムに一言ずつ言葉をかける。自分たちが作った食材や直ぐ近くに優れた農園がある。「羨ましい環境やね」と言うと「ここでしかできない、食べられない料理を作っていきます」と。
それからヴィラの見学がはじまる。
輸入住宅で、一つひとつが可愛い。
「2階の壁を塗ったり、床を張ったりしました」との裏話も。
裏の田んぼがみえるバスタブ。
ゲストがくつろげるリビング。ここはテレビもなしである。
ベッドルームはシングルをピタリと付けてある。
一日一組限定だが、毎日はまだスタッフの関係で難しいとか。今後が楽しみ。
記念撮影。大柄が多いためシェフとマダムが余計に小さく見える。
ヴィラ アイーダ
和歌山県岩出市川尻71-5
0736-63-2227
投稿者 geode : 01:57