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2008年07月01日

「グランメゾン グラシアニ」   神戸・北野   フランス料理

「あまから手帖」編集部の食事会です。
神戸は北野の異人館通りにある「グランメゾン グラシアニ」です。

週末の昼下がりに訪れました。

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お口取り
まずは温かいのです。
生・冬トリュフと赤じゃが芋のブイヨン。

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南半球のトリュフです。
季節が反対ですから冬トリュフ。香ってきます。
温度がぬるいのも、この季節ならではでしょう。

続いて
冷たいのです。

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右側からコチ、ここにはムール貝からのだしとミントの香り。
隣のウニはそのまま、ハモは骨切り。鮎はコンフィ。鮑です。
下にはクスクスが敷いてあります。

バターとパンが傑作です。
天然酵母で作ったパンと、自家製のバター。

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このバターは発酵バターと普通のバターをホイップし絞り袋に
入れ冷やし、出す直前に戻したというもの。食感と香りが秀逸。

ブルターニュ産オマール海老のフルーツトマト詰めファルシ 
アーティチョークのデシネ、オレンジとサフラン風味、
フヌイユのサラダとフロマージュブラン添え、
クリアーなトマトのコンソメとともに。

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長いタイトルですが、
トマトの淡い酸味と甘味にオマールが絶妙の相性です。

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コンソメもしっかりトマトを感じます。

フォアグラドカナールのポワレ 賀茂茄子にのせた生姜と
枝豆のリゾットと海藻風味のコンソメ、山葵添え。

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フォアグラが軽いのです。下のリゾットも軽く、ソースも軽やかと、
見た目よりはるかに軽い料理です。

瀬戸内産、舌平目の編み込みガレット仕立て 
ジロール茸のソテーとアルベール風ソース添え。

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これは舌平目とジロール、ソースの三位一体感が素晴らしいのです。
古典的な趣きを見せながら、この料理も軽さの勝利です。
しかし食べたインパクトは非常に強いのです。

続いてメインの登場です。
乳飲み子羊の備長炭焼き 夏野菜と大蒜のコンフィ、シトロンサレと
マウンテンペッパーベリー風味のジュ、ルッコラとタンポポのせ。

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子羊の焼き具合に炭の香りが少しついて、なんとも艶めかしい仕上がりです。

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口に含むとその香りに続いて肉汁がたっぷり。
タンポポとルッコラの苦味も利いています。

桃と枇杷のサラダ紅茶のソルベ添え。
紅茶のソルベがいいですね。

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3種類のショコラ
左から、ミニスフレショコラ、タルトショコラ、オペラ

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エスプレッソとプティフール

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久し振りに森永シェフの料理をいただきましたが、
そのクォリティの高さには驚きました。
このコースを食べたのですが、全く重いという感じがなく、
むしろ爽やかで軽やかな食後感です。
これはコースの組み立てや
それぞれの皿の中で強弱の付け方にもよるのでしょう。

シェフの森永正宏さん。京都出身、東京の名店「シェ・イノ」で修行し渡仏。
パリ三ツ星「ギー・サヴォワ」、ボルドー「グラヴァリエール」、
ロアンヌ三ツ星「トロワグロ」、スイス三ツ星「ジラルデ」にて働く。
97年帰国。京都でシェフを歴任し、
03年より名古屋マリオット52階ミクニナゴヤ総料理長を経て、
「グラシアニ」のシェフとなった、期待の料理人です。

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グランメゾン グラシアニ
神戸市中央区北野町4-8-1
078-262-6650

門上武司食研究所サイトに

6/19付、

 ☆『海外通信』Paris通信 Vol.10
  ティエリー・マルクスのエクスポジション

公開しました。↓

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www.kadokami.com/

その他、

☆「名店の賄い」
   第四回 「ショコラティエ なかたに」

 ☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
  Vol.7「Ch. Lagrange ’01 (シャトー・ラグランジュ)」

 ☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
  Vol.4「野飲の醍醐味」

 ☆今月の「学会」レポート
  2008年3月度「第63回 トゥールモンド」

も公開中。↓

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www.kadokami.com/

投稿者 geode : 02:41