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2009年01月08日
「開化亭」 岐阜・鷹見町・中華料理
昨年末上野万梨子さんと「Fujiya1935」に訪れた翌日、
以前から話題にしていた
岐阜の中華料理「開化亭」に一緒に行きました。
京都から中華料理店「一之船入」の魏さん、
現地で友人の医師が加わってのランチです。
まずはスープから。「金ひれのスープです」とのこと。
金ひれとは繊維の太いふかひれを余計なゼラチン、
肉をすべて除去し糸状にほぐしたモノ。
上湯の味わいとともに非常にさっぱりした味です。
次は名物のビーフン・キャビアの冷製です。
ビーフンとキャビア、アサツキ、太白胡麻油のみ。
キャビアの塩分・油分・旨みと他の素材が見事に絡み合う逸品です。
ビーフンを使ったのが凄いですね。
これはキャビア以外にもさまざまなバージョン有り。
岐阜・富有柿に金華ハムの生ハム仕立て、
ソースは生クリームにオイスターソース。
これも甘味・塩味・苦味などの組み立て、旨みの創出が見事です。
目の前でフライパンを操る古田さん。料理中はキリッと締まる表情。
トラフグ白子のソテー。
表面はカリッと、中はとろり。四川山椒の香りも利いています。
そこにすだちの酸味も加わり、とろりが一段と旨くなるのです。
ふかひれのステーキ。これも定番中の定番です。
ふかひれは上湯をしっかり含ませ、粉を打って餃子用の鉄板で焼き上げる。
そこに軽くとろみのついた上湯をかける。
少し焦げたところのカリッとした食感とあとからくる上湯の旨み。
「餃子用の鉄板で焼くとは驚きですね」と魏さんが真剣な表情でコメント。
アワビのオイスターソース。
アワビは肝とオイスターソースで和える。
回りは青梗菜に生クリームを合わせたソース。
おいしさは視覚に訴えるものが大きいと良いことの典型的な一品です。
松葉カニの春巻き。
春巻きにすることによって旨みを中に閉じこめるのです。
(写真、ピントがずれごめんなさい)
それを上手く生かした料理。
松葉カニには適度に火が入り、
スダチの酸味と塩で充分に楽しめます。
岐阜県・和良の猪です。
猪はロースト。ソースは天津甘栗にジャガイモ、黒トリュフです。
これは旨いに決まっている組み合わせ。
猪のコクが美味で、そこにソースが絡む。反則技のような料理ですね。
餃子の皮を使ったパイも。
こういった組み立てをするのが主・古田等さんの真骨頂ですね。
餃子も追加しました。五香粉の入った餃子です。
御飯は牡蠣の蓮の葉御飯です。
蓮の葉の香り、牡蠣の苦味・旨みなどが渾然一体となった御飯です。
担々麺も食べました。
杏仁豆腐。この柔らかさと香りは見事。
凍頂烏龍茶のシャーベットに、その茶葉の砂糖をからめ、エッグタルトです。
通常は非常に穏やかな魏さんの厨房を見つめる目線の鋭さには驚きです。
真剣勝負です。
楽しく会話は続くのですが、きらっと視線が飛んでいるのが分かります。
こういった感覚もなかなか楽しいものです。
今年の二月に古田さんの次男が、岐阜市内でフランス料理屋を開店するようです。
これも愉しみであります。
開化亭
岐阜県岐阜市鷹見町25−2
058−264−5811
告知です。
2009年1月18日(日)
午後1時30分〜3時
大阪・難波「カタログハウスの学校」で講演を行います。
〜スローな『食』を味わおう〜
http://www.cataloghouse.co.jp/study/
門上武司食研究所サイトに
12/19 付、
☆『海外通信』Paris 通信 Vol.14
レストラン“ローラン”のケアシガニのジュレ
公開しました。↓
その他、
☆「名店の賄い」
第四回 「ショコラティエ なかたに」
☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
Vol.7「Ch. Lagrange ’01 (シャトー・ラグランジュ)」
☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
Vol.4「野飲の醍醐味」
☆今月の「学会」レポート
2008年4月度「第64回 パトゥ」
も公開中。↓
投稿者 geode : 01:10