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2009年02月09日
「agape」 フランス・パリ・フランス料理
フランス・パリ最後の夜です。
パリ在住のジャーナリスト・
伊藤文さんに押さえてもらったレストランです。
実は昨年の8月、この「おいしいコラム」の海外パリサイトで
彼女がこの「アガペ」について書いてくれました。
HPの文頭としては長いのですが、文章の一部を紹介します。
「アガペはビストロではない。完全なガストロノミー・レストランで、
3月下旬にオープンしたばかり。
オーナーは揃って36歳のローラン・ルペールとオリヴィエ・ル・フラン
の2人。ローランはアラン・パッサールによる3つ星“アルページュ”に
9年間も務め、客室の責任者として、たくさんの客の心をつかみ、
私も長年、彼のことを知っていた。
長身で甘いマスクなのに加えて、
サーヴィスのコンクール“ジョルジュ・バティスト杯”をジュニアとして
優勝した経験があるほど、
プロとしての絶妙な心配りは昔から一流だった。
オリヴィエは、“フーケッツ”やホテル“コスト”などの大きな箱の
レストランのマネージャーを務めてきた経験がある。
ローランとオリヴィエは、パリのホテル学校時代からの級友であり、
2人でレストランをオープンすることは自然の成り行きだったそうだ。
ビストロブームの中、彼らが信じる本物のガストロノミー・レストランを
出そうというのが、彼らの信念。
リーデルのグラスにカラフ、
クリストフルのナプキンリング(アンドレ・プットマンのデザイン)など
選び抜かれた食卓上の芸術もさることながら、
料理の素晴らしさには、文字通り心を揺すぶられた。
シェフはやはりアラン・パッサール出身のベルトラン・グレボ。
1981年生まれの弱冠27歳だ。
ローランがベルトランの自由な才能を見出して引き抜いた。
ベルトランは、
もともとグラフィックアートを志していたという異色の経歴を持つ。
料理を始めたのはたった5年前の2002年と聞いて驚いた。
しかし、持ち前のセンスがチャンスを引き寄せたのか、
“ホテル・スクリーブ”、“ジョルジュ・サンク”、
ジョエル・ロブションの“ラターブル”を始め、
グランメゾンでキャリアを積んで、
そして最後にアラン・パッサールに師事した。
「食材を本質から見つめる視点、
その味わいを最大限に引き出すキュイッソン、
そして素材一つ一つを組み合わせるときの味わいの調和は、
すべてパッサールから学んだこと」
と、パッサールを師と仰ぐ。
しかし、自分がアガぺで作っている料理は自分の料理、
と言い切る強さがすでにある。」
この文章通り、レストランです。
タクシーを降りると店の前にはドアボーイが僕達を待ち受けていました。
サービス担当のローラン・ルペールは、ホント僕達をリラックスさせようと、
片言の日本語を話すなど、実にいい感じです。
本日はシェフのサプライズメニューが110ユーロ。
それにしましたが、この時期そこに30ユーロでトリュフが付くというので
やはりそちらをチョイスしました。
そして一皿目です。根菜類のムースと洋梨の泡です。
根菜はたしかハスニップと言ったような気がします。
ねっとり甘く、そこにかかる洋梨の泡がいい感じです。
次は、仔牛のカルパッチョ トリュフ コリアンダーです。
仔牛の香りや味わい、旨みなどが口の中でしっかりふくらんでゆくのです。
菊芋の泡にトリュフです。
根菜類とトリュフは黄金の組み合わせです。
手長海老にラルドが重なっていて、そこにもトリュフです。
シンプルですが、塩分や脂分にトリュフと上手い重ね方ですね。
それで、見えますか?
このワインを注ぐデキャンタ。
どれも注ぎ口がやたらと長いのです。ロマンテッィクな雰囲気です。
舌平目に手長海老のソース、トリュフも忘れていません。
舌平目が強く味を主張した一皿です。
メインの肉はイベリコ豚の肩肉の内側という説明を受けました。
しかし最初は「なんの肉だと思いますか?」と謎をかけてきたのです。
実際、イベリコ豚と当てることが出来なかったのでした。
しかし、ホントに旨い。
チーズは4年熟成のコンテに、ここでもトリュフです。
このコンテの旨さには脱帽状態でした。
リンゴと栗のモンブランです。
下にはきちんとバシュランが敷いてありました。
店内の雰囲気も素敵で、大人の食べ手が多いのも特徴です。
agape
51 rue Jouffroy-d’Abbans 75017 Paris
+81 (0)1.42.27.20.18
門上武司食研究所サイトに
2/05 付、
☆『海外通信』Paris 通信 Vol.15
日本人のケータリンググループ“スケッチブック”
公開しました。↓
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投稿者 geode : 02:19