« 「クッチーナ イル ヴィアーレ」 京都・堀川御池西入・イタリア料理 | メイン | 「縁」 京都・烏丸一条・日本料理 »
2009年05月08日
「季節料理 津むら」 大阪・新深江・日本料理
大阪・新深江の料理店「季節料理 津むら」が
4月末を持って暖簾をおろすこととなった。
その最終日に出かけた。カウンターは満席。
津村さんご夫妻に縁にある人達がずらりと並び、
それぞれが、津村さんとの係わりを思い出しながら
最後の晩餐を楽しんだのです。
今年に入り、
「55歳になったのでかねてから計画していた引退です。
4月末日で店を閉じます」と津村さんから連絡が入りました。
いろんな気持ちが去来。
「海外で日本料理を作ることも考えています」と。
次の計画、つまり「津むら」の第二章を考えての閉店なのです。
この夜の料理は、津村スペッシャリテのオンパレードでした。
軽い黄身酢は、ぐっと胃袋を刺激。
タケノコと海老の旨さが踊るのです。
たいらぎ貝の真丈。
喉を通る出しの旨いこと。
造りが出た時、隣に座っていた女性が
「これから造りはどこで食べたらいいのよ」。
嘆息混じりでした。赤貝と鯛。
「こんな当たり前で、
でも旨い桜蒸しがなかなか食べられないのです」と、
僕も思わず唸った桜蒸し。
このだしのジュレ、得意でしたね。
「汲み上げ湯葉とアワビです」。贅沢で素敵な料理です。
中はこんな様子、ウニもたっぷり入っていました。
潔い津村さんのような穴子。
トリ貝、ワカメ、リンゴ酢。
ここでほっとさせておいて。
津村さん、登場の炭焼き。
このハモを囲んで、何人の人間が舌を鳴らし、
歓喜の舞を踊ったことでしょうか。
素晴らしき優しさある味わい。
オーストラリアから訪れたtetsuyaさんが、
真剣な眼差しで炭火を調整し、ハモを焼いたこともありました。
それを食べたことのある人物は
「やっぱりおいしい」と素直に喜び、「当たり前やないか」と
突っ込まれていたことも楽しい思い出です。
またハモになにを付けるか考え、
オリーブオイルを試したこともありました。
締めのごはんは桜エビごはんです。
みんな何杯おかわりするんでしょうね、
というぐらいに食べていました。
これまた最後の楽しみ、わらびもち。
本わらびをつかった特級品。
この夜、開いたワイン。中には同じのが数本。
清酒は、たしか「鄙願」が開いていました。
このようなツーショットは、当分見ることが叶いません。
でも来年は、ニュージーランドでこの姿が・・?
津村眞次さん、雅子さんご夫妻、
長い間おつかれさまでした。
そして、ありがとうございました。
季節料理 津むら
大阪市東成区大今里南4-1-7
06-6971-4441
門上武司食研究所サイトに
2/05 付、
☆『海外通信』Paris 通信 Vol.15
日本人のケータリンググループ“スケッチブック”
公開しました。↓
その他、
☆「名店の賄い」
第四回 「ショコラティエ なかたに」
☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
Vol.7「Ch. Lagrange ’01 (シャトー・ラグランジュ)」
☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
Vol.4「野飲の醍醐味」
☆今月の「学会」レポート
2008年4月度「第64回 パトゥ」
も公開中。↓
投稿者 geode : 03:37