« 「ベーシック」 札幌・大通り・コーヒー専門店 | メイン | 「まるはBEYOND」 札幌・中の島・ラーメン »
2014年04月30日
「ラ・サンテ」 札幌・宮の森・フランス料理
札幌の夜はフレンチ。
札幌在住の食いしん坊仲間からの情報が頼り。
この「ラ・サンテ」はミルクラムと
ホワイトアスパラガスが有名なのだが、
いまの季節はまだ少し早い。
ビルの2階、カジュアルなビストロという感じ。
美味しそうな雰囲気が漂っている。
まずは真狩産 春掘り人参のムースとエゾジカのリエット。
人参のムースは驚くほど甘く、
リエットのややエッジの立った味わいとの相性で、
胃袋が蠕動運動を始めるのがわかる。
越冬シャドークィーンのチップス。
冬を越したジャガイモのチップの甘味は格別。
上からフキノトウの粉末がかかり、
春の訪れを知らせるメニュー。
海明け毛蟹と帆立貝とアボカドのタルタル。
海明け毛蟹とはオホーツク海の流氷の下で越冬した毛蟹のこと。
そのためにプランクトンを多量に摂取、
締まった身と濃厚な味噌が特徴である。
それを生かし、アボカドの濃さと合わせる技は流石。
付け合せのヤーコンとトマトも効いている。
サクラマスのスモークの温製サラダ。
微妙な火入れが作り出すサクラマスの、
しっとりした食感がうれしい。
越冬の根セロリのピュレとチップの甘味が加わると
サクラマスの味わいが濃くなる。
網走産釣りキンキとエゾアワビのスープ。
このキンキの皮目はカリッと焼かれるも、身はあくまでしなやか。
この確実な火入れが生み出す旨みの頂点には驚きを覚える。
アワビのスープを含むとうっとり。
メインは3種類の中からチョイス。
- 幕別産 蝦夷豚のカツレツ
- 足寄・石田めん羊牧場の羊のロースト
- いけだ牛のトモサンカクのステーキ
僕は蝦夷豚のカツレツをチョイス。
焼きあがった豚。
2人前。
このサイズに嬉しくなる。
見るからに旨そうだ。
蝦夷鹿は8週間、ここで熟成をかける。
味の凝縮感がすごい。
これまで食べたカツレツとは全く違う一品。
これを食べるだけで値打ちあり。
いけだ牛のトモサンカクのステーキ。
足寄・石田めん羊牧場の羊のロースト。
背肉ともも。
グリーンアスパラガスのソテー。
香りと甘味が素晴らしい。
アヴァンデセールは余市のハチミツとバラのジュレ。
デザートは6種類からチョイス。
イチゴの塩プリンと
牧場タカラのしあわせな牛のミルクを使った練乳のアイスクリーム。
塩味がかすかに入ることで、種々の甘味が楽しめる。
エスプレッソ。
ミニャルディーズ。
満足と喜びに満ちた食事であった。
この地ならではの食材を楽しむと同時に、
フランス料理が持つ構築の世界観と
確実な技術が裏打ちされたそれぞれの皿が、
それを雄弁に物語っていた。
教えてくれた食いしん坊の仲間に感謝である。
「ラ・サンテ」
札幌市中央区宮の森一条6-5-1
011-612-9003
投稿者 geode : 00:53