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2014年10月31日
「食堂おがわ」 京都・四条河原町・日本料理
偶然にも知人が押さえていた席を譲り受け、
久しぶりの「食堂おがわ」である。
U字型のカウンターを囲む。
一品料理を好きに注文するスタイルだ。
可能であれば、ふらりと訪れ、
空いていれば席に座り食事をするというのが理想だが、
現実はそうはいかない。
年内は当然のこと来年の予約をしなければいけない状態である。
居酒屋ではなく、割烹でもない。
独自の姿勢を作りあげた「食堂おがわ」。
旧知の知人(ここは初めて)を誘っての訪問。
知人は数年前に現役を引退し、
いまは好きな仲間と食事をしたり、旅に出たり、
孫の世話をしたりの人生である。
僕は、いつまでも働かなければいけないという自覚がある。
遠い昔、「祇園ささ木」の最初の店のカウンターで
知人が東京からやってきた随筆家に
「老後のことは考えておられますか?」と質問をした。
随筆家は「いまも老後のような生活をしているので、
老老後は想像もつかない」と返事をした。
その随筆家はいまも当時と変わらぬ生活振りである。
そんな会話を思い出しながら
「食堂おがわ」の料理に舌鼓を打っていた。
始まりはいくらごはん。
ごはんはもち米を使う。
ずいきの胡麻酢和え。
酸味がうれしい。
手羽の一夜干しの唐揚げ。
これはここの名物であり、
一夜干しすることで味の凝縮感が増す。
かつおの塩たたき。
さらしタマネギと辛子。
この辛子がポイント。
オイルサーディンと供された一品。
椀物は翡翠なす。
このだしに知人は「これはきれいなだし」と感激。
名物のだし巻きである。
この深さのある器でないとだしがこぼれそうだ。
流石の一皿である。
琵琶湖 竹生島の本もろこ。
苦みがいいね。
ほろにがさ。
すっぽんと原木しめじ、胡麻豆腐だ。
すっぽんのだしは濃さとキレが同居である。
胡麻豆腐の味わいが効いている。
締めはさんまショウガごはんである。
さんまのコクとしょうがの香りが見事。
一膳目。
では満足できずに二膳目に挑戦。
おこげが欲しいのだ。
という献立を食べ、大満足の夜。
知人も「こんな店がふらりと入ることができればいいのにね」
との感想。
次回はいつになるだろう。
「食堂おがわ」
京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町2041F
075-351-6833
投稿者 geode : 01:55