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2014年11月17日
「木乃婦」 京都・新町仏光寺・日本料理
「木乃婦」三代目・高橋拓児さん。
シニアソムリエの資格を持つ料理人である。
海外でのフェアの経験も数多く、
料理を分析、そして再構築するなど研究することも怠らない人物。
以前、高橋さんの書斎を見せてもらったが、
料理に関する書籍がジャンル、時代別と整理されていて驚いたものだ。
ときおり、トークショーなどで一緒になるのだが、
京都ならではのエピソードをうまく織り交ぜながら
理論整然と話す姿は見事である。
この日は、東京を始め各地から集まり、
京都で年に一度食事をしようという宴であった。
主催者はかつて出版社の社長を勤めた人物。
僕の京都本を出版してくれた恩人でもある。
この会は、食べることも大好きだが、
各人が話すことも大好きという会。
この日も3つの大きなテーブルに分かれての食事であったが、
盛り上がりはすごかった。
それも、「木乃婦」の料理が
クリエイティブであったことも大きく寄与している。
その料理。
栗の白和え。
栗は甘露煮にして銀杏も入る。
秋の象徴ともいえる食材。
ここの名物、トロににぎりである。
文句なしの旨さ。
ふぐの薄造り。
この薄さも木乃婦さんのお手のもの。
白子ポン酢がつく。
椀物は甘鯛。
それをしっかり焼き、香ばしさを強調した。
ぼたん海老とつぶ貝。
オクラのすりながしで食べる。
これも名物ふかひれ鍋。
胡麻豆腐が入ることで和の印象が強まる。
牛肉とうに。
これもまた高橋さんの世界。
ご飯はいくらご飯。
贅沢な一品。
味噌汁と香の物がつく。
洋なしのソルベにぶどう。
このような献立であった。
高橋さんが
「うちの料理は切り返しができる料理です。
それは飲まれるお酒が清酒からワインに変わっても
すぐに調整が効くように考えています」
とのこと。
「木乃婦」
京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町416
075-352-0001
投稿者 geode : 01:16