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2016年01月06日
「齋華」 京都・泉涌寺・中国料理
泉涌寺の山門を通ってゆくというロケーション。
そこに行くためだけにクルマを走らせる。
吹き抜けのカウンター、前面ガラスから庭が見渡せる風景も素敵だ。
それもご馳走の一つとなる。
中華料理の香り。
「齋華」の齋藤さんは、多彩な香りを料理に落とし込んだのである。
香りというか匂いが、いろいろな記憶を呼び起こす。
香りによって味わいも変化するのだ。
カウンターの右端に座ると、厨房が見える。
齋藤さんが仕事をする姿をみながら、そこから漂ってくる香りを最初に感じることができる。
今回の料理は、その洗礼を顕著に受けた。
まず、黒トリュフの香りが届いた。
あの濃密な香りが中華料理の前菜で生かされる。
ヒラメに雲丹、そこに黒トリュフがたっぷりかかる。
魅惑的な香りとウニのねっとり感。
中国醤油とピーナッツオイルを合わせたソースの香りも相まって極めて刺激的な一皿。
ヒラメにはクラゲも加わり、その食感も差異も食べるリズムに変化をつける。
蛤と野菜(トマト・パパイヤ・スナップエンドウなど)のスープにはトリュフオイルが入り、
その香りも鼻腔をくすぐるのであった。
エビのチリソースには、やや甘い香りもただよう。
ここでは定番となったアワビの肝ソースの和えそば。
これは大豆の醤もいいアクセント。
揚げフカヒレにはカラスミ。
スープは白湯に酸味と辛味が加わる。
これが素敵だ。
麺とスープだけのシンプルな一品。
東京の三河屋製麺に特注した麺。
スープは清湯。
杏仁豆腐。
まだまだ変化著しい齋藤さんの料理は、これからがもっと楽しみである。
「齋華」
京都市東山区泉涌寺山内町35-3
075-201-3239
投稿者 geode : 01:05