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2016年04月07日
「一子相伝 なかむら」 京都・富小路御池下ル・日本料理
「一子相伝 なかむら」はやはり白味噌雑煮とぐじの焼物が鮮烈である。
白味噌雑煮
白味噌と水、焼き餅しか入らない。
まずは出汁の味わいに驚く。
水と白味噌だけ。
なのに奥行きは深く、コクもあり、余韻はきれいに長い。
そして焼き餅である。
上下にきちんと焼き目がついている。
すると、その焼き目の香りというか極端なことをいえば、
わずかでも焦げのかおりが出汁に移るはずだが、
それをまったく感じさせない技が一子相伝!
つづくはぐじの焼物である。
開いたぐじを見せてもらう。
この焼き色を出すためには最低4時間を要するという。
つまり、その日のお客さんの入り具合と時間を計算して仕込むことになる。
これを取り分けてもらう。
「骨と皮は食べないで、そのまま残してください」と。
その通り身だけをすっきり食べる。
酒蒸しの感じがわかる。
ぐじの持つ旨味と酒の融合が楽しい。
食べ終わると昆布出汁をかけてもらう。
骨と皮の旨みが染み込んだ液体は出汁をかなり濃厚にした感覚。
贅沢な飲み物である。
この二品で「一子相伝 なかむら」の実力みたりだ。
やはり他店ではお目にかからない料理だ。
もちろん似て非なるものは存在するが・・。
この日のおしながき。
三宝柑の豆乳蒸し。
中には煮穴子とウニが入る。
造りは鯛、まぐろ、イカだ。
はまぐりのこのこ焼き。
八寸は桜の葉で覆われていた。
卵焼き、白魚、蛸プラスきゅうり、鯖寿司など。
アワビとアスパラガス、筍、ふきのとうの薄衣揚げ。
「けっして天ぷらとは呼ばない」とのこと。
ご飯は油目の焼物に山菜おろし。
筍ご飯に油目が乗る。
バニラアイス、ババナの天ぷら、イチゴなど。
一子相伝の味にはやはり感動である。
「一子相伝 なかむら」
京都市中京区富小路通御池下る
075-221-5511
投稿者 geode : 01:23