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2016年05月11日
「グリル グリーン」 京都・祇園・洋食
だいたい場所は聞いていた。
「カドカミさん、祇園で再開した店いいですよ。ぜひ行ってください」
と食いしん坊仲間から連絡があった。
祇園花月に近い。
しばし迷い、店に電話をするとマスターが表まで出てくれていた。
「あっ、カドカミさん!」「懐かしい」。
カウンター一本だけの洋食店。
スタッフもマスター一人だけ。
以前は木屋町蛸薬師あたりで「喫茶グリーン」というた永年続いた店であった。
「ずっと立ち仕事でしょ。脚がパンパンに腫れ、
このままでは大変なことになるというので、一旦仕事を辞めていたんです」とのこと。
一時縁があり別のトコロで働いていたが、
やはり自分でやりたい気持ちも強く、昨年末に祇園でオープン。
前は親など数名で仕切り、近くのバーなどへの出前も受け持っていたが、
今回はこの店とお持ち帰りのみ。
また、以前のように喫茶メニューはほぼナシで、洋食に絞り込んだ。
「肉はいいのを揃えています」とのこと。
ローストビースから。
なんとも色艶のいいローストビーフ。
歯というか舌に絡みつくような濃厚さがある。
噛めば甘い。ペロリだ。
続いてイチボのステーキ。
塩をつける。口に運ぶ。歯を入れる。
グッと液体が広がる。香りの密度が詰まっている感じだ。
くちゃくちゃと噛むリズミが自然と生まれる。
あっという間に無くなってしまう。
「カドカミさん、やっぱりアレいっときますか?」ときた。
「もちろん」。
玉子サンドである。
以前から「グリーン」では外すことのなかったメニューだ。
前の店では厨房が中で調理過程を見ることができなかった。
今度はカウンター。つぶさに観察可能。
卵は、塩とコショウのみ。
箸をよくかき混ぜながら、中身をとろとろに仕上げてゆく。
かつオムレツのように紡錘形に巻くのではなく、フライパンを巧みに動かしながら四角形に焼き上げてゆく。
これをパンに挟む。オムレツをたたむのではなく、均一の厚み。
そして中身がつまりながらも、ふんわり感は見事だ。
卵の味わいをしっかり楽しみながらほうばるのだ。
また行きつけにしたい店が増えてしまった。
「グリル グリーン」
京都市東山区花見小路富永町東入北側
投稿者 geode : 01:00