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2016年08月09日
「ラ・トラース」 奈良・JR奈良駅・フランス料理
「奈良にきて、もっとも感動したのは生産者との距離が近いということです」
とオーナーシェフの佐藤了さん。
新潟出身、東京とフランスで仕事をしたのち
麻布十番の「カラペティ・バトゥバ」のシェフを務めたのち、今年奈良で開業した。
奈良はマダムの実家が奈良という 縁である。
奈良にやってくることに不安を覚えなかったわけはない。
ある一軒のモードスパニッシュのレストランで食事をし、
そこに訪れる人達の様子を見て「これなら奈良で頑張れる」と思ったそうだ。
もちろん奈良の食材だけを使うわけではない。
しかし、生産者との対話ができたり、
それぞれの思いが交換できた生産者の食材は積極的に使いたいと考える。
それが五條のばあく豚であったり、大和肉鶏、大和野菜や羽間農園の新和紅茶など、
自然に奈良の食材が集まってくるようになった。
アミューズ。
百済農園の人参の冷たいムース。
まるで身体全体を優しく包み込んでくれるような柔らかな口当りと甘味が、
生きる力を貰ったような気分を味わう。
前菜
和歌山県産あじの酢〆、バジル、トマトのコンフィチュール。
宝石を散りばめたような盛り付け、あじは想定外の味わい深さで
バジルの香りと刺激的な風味がインパクトを与える。
魚料理
金目鯛のうろこ焼、やまと野菜、ココナッツ、レモングラス。
うろこのカリッと焼けた食感とココナッツの香りがエキゾチックな印象をつける。
野菜と一緒に味わうことで、この料理の楽しさが倍加する。
メイン
五條ばあく豚、焼ナス、万願寺とうがらし。
豚の焼色の美しさ。
そして脂身の品のある甘味が胃袋を鷲掴みにしてくれた。
そしてどの料理に野菜の使い方が有効。
野菜も単なる付け合せでなく、メイン食材の味わいをよりフィーチャーする。
デザート
羽間農園さんの新和紅茶のショートケーキ。
ほろ苦さと甘味の素敵な出会いだ。
食材や生産者との良き出会いを感じるレストランである。
「ラ・トラース」
奈良市大宮町2-1-5 カーサヤマグチ1階
0742-33-4000
投稿者 geode : 01:26