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2016年10月19日

「イルチプレッソ」 京都・祇園・イタリア料理

大阪・南森町から祇園に移転し、一年が過ぎた。
すっかり祇園の地に馴染んだような感じを受ける。
高島朋樹シェフは「ここでしかできない料理を目指す」と話し、以前の料理とはコンセプトは同じだが、表現スタイルは祇園という地にふさわしい。

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今回の料理は秋の始まりの季節のもの。

味来コーンの冷製フラン 岡山のヒシガニ 板屋貝。
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マンゴーのビネガーがかかる。コーンスプラウトのほのかな甘味も印象的。

富山よりアンコウのカルパッチョ みょうが フィンガーライム。
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アンコウは一週間熟成をかける。そこにフィンガーライムの酸味とみょうがのシャキシャキ感。

仲谷農園トマトのジュレ 鮑 大間の本まぐろ。
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ナスタチウムにウニも加わる。鮑は蒸しだ。和の鮑とは食感がやや固い。

岐阜より天然うなぎの白焼き 茄子のピューレ カレー風味。
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カレー味ではなくカレー風味。この塩梅がポイントである。スパイスが主張しすぎてもいけない。流石のバランスとテクニックである。

鮎のフリット リゾットアルサルト ブロード。
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これが高島シェフの料理かと驚いてしまう。
柔軟というか軽やかというのかシェフの懐に深さを感じでしまう。

タヤリン 自家製ボッタルガ
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ボッタルガをパウダー、ムース、そのままと三種類のスタイルで供する。このほうがボッタルガの存在が際立つ。

安比舞茸を巻いた甘鯛の炭火焼き。
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この皿の周りに素材を散らすという姿も、シェフの柔らかさを感じる。

お口直しは青レモンと新しょうがのソルベ。
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茨城産ミルク鳩 賀茂茄子 イチジク。
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バローロとトリュフのソース。
このソースの力は偉大であった。鳩の味わいは優しく、そこにソースが絡み、一つの形を作る。

岐阜より穴熊のアッフェッタート九条ネギ サルサヴェルデ。
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穴熊と聞いて同行者は「??」であったが、「こんな味なんですか。あっさりしてますね」と食べるスピードは快調だ。

栗のフォカッチャ ジェラート 栗のはちみつ。
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栗の蒸しパンにジェラート、蜂蜜は濃厚で一挙に栗の世界に招かれた感覚。

コーヒーでしめる。
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高島シェフのしなやかさを再び強く感じだたディナー。

「イルチプレッソ」
京都市東山区祇園町南側566
075-533-7071

投稿者 geode : 01:57