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2016年11月04日
「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」 神戸・北野・フランス料理
神戸・異人館通りにある「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」。
シェフ・Sasakiが新たに厨房を預かるようになって2ヶ月弱がすぎる。
スイスの「ChevalBlanc」では副料理長を努めた人材である。
日本では大阪のフランス料理店2軒で仕事をした経験があり、その後ヨーロッパにわたり20年というキャリア。
帰国後の印象は「ホントに変わってしまっています」という。
素材の味わいから、調味料に対する考え、また日本のフランス料理界の変化など、おそらく驚くことが多いと想像する。
「生産者の方と多く会っています」とも。生産者と会って食材を求めることの大切さ、また使いたい食材に出会いたいという欲求の強さである。
スタートはモンサンミッシェル産のムール貝とライム、セロリ。
このムール貝の濃さは魅力的である。そこに細かなライムの粒が絡む。
生クリームの泡。
シェフの酸味の使い方が生きる。
季節野菜のプレッセ。
視覚的に美しく、多彩な味わいが食欲を刺激する。
びっくりコロッケは、まさにたこ焼きである。
花かつおといい、これは紛うことなくシェフの作るたこ焼き。
白トリュフのエスプーマ。
白トリュフのスープは蓋を開けた途端に香りが立ち昇る。
舌を包むこむようなリッチな味わい。
フォアグラと丹波の出会い。
丹波は黒豆で、赤ワインで味を添える。
フォラグラの粘着質の甘味と黒豆は、絶妙の取り合わせ。
オマールブルーの低温ポッシェ レモングラスのソース。
57.9度で2分の火入れと説明された。オマールブルーの上品で繊細な食感と味わいを損なうことなきような調理だ。
ここでもレモングラスの酸味がポイント。
アマダイの鱗焼き サフランソース。
ここでサフランソースを持ってくるシェフのスタイルに頬がゆるむ。
鱗のついたアマダイとの相性に大きく頷く。
白トリュフのラビオリ。
ほうれん草のピュレを詰めたラビオリに卵と白トリュフ。
これは鉄板ともいうべき。
アイスランド産子羊のロティール。
プレサレという潮風の当たった草を食べた子羊。
茄子のキャビア、カレー風味のクスクス、ミンチ、小かぶが付け合せ。
ブラッドオレンジのソルベにザクロの実。
柿を使ったデザートにマスカルポーネと生姜のソルベ。
エスプレッソとミニャルディーズ。
全体には時代の風を感じる料理で、とくに酸味の使い方が素敵であった。
これから日本の食材に出会い、まだまだ変化するのだろうという印象。
また季節が変われば訪れたい一軒である。
「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」
兵庫県神戸市中央区北野町4-8-1 グラシアニ邸
078-200-6031
投稿者 geode : 01:11