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2016年11月07日
「草枕」 東京・西新橋・コーヒー
休日、呉から東京に入る。
「シーモアさんと、大人のための人生入門」という映画を観る。
渋谷のアップリンクという配給会社の小さな劇場。
作品は、心が温まるというか、音楽に向き合う姿勢を考えることができた。
それは音楽だけでなく、あらゆることに通じることでもあった。
その中で、グレングールドというピアニストが登場する。
名前は知っていたが、その人物像や演奏を聴いたことがなかった。
翌日、午前8時から仕事があり9時半頃に終了。
10時から開いている「草枕」というコーヒー屋にゆこうと思った。
ほぼ10時に入店。
カウンターに腰を下ろすと「おひさしぶりです」と店主が微笑まれ、おもむろに二冊の本を置かれた。
なんと「京料理、おあがりやす」と「僕を呼ぶ料理店」。
僕の著作である。
「京料理、おあがりやす」について言葉を交わす。
ホントにうれしいやら、ありがたい。
濃い目のコーヒーをお願いする。
20グラム、100ccの抽出である。
あの「大坊」スタイルのネルドリップでじっくり淹れる。
抽出温度を聞くと「おそらく65度ぐらいだとおもいます」とのこと。
ここでまた「大坊」さんの話題になる。いくつかのエピソードを話す。
カウンターに多くの文庫本が並ぶ。
グレングールドの文庫が二冊。グレングールドに関して話しかけると「いまかかっているのがグレングールドです」とのこと。この偶然に驚く。
そして昨夜の映画の話しをすると「そうですか。この「草枕」という店名はグレングールドが夏目漱石の「草枕」が好きだとうことから付けました」と。
これもなんと響き合うことか。
「シーモアさんと、大人のための人生入門」からここまでつながっているとは朝からすっかり気分がよくなった。
コーヒーは深煎りで、苦味はしっかりあるものの芯のかすかな甘みが舌を心地よく刺激してくれた。
また、訪れます。
「草枕」
東京都港区西新橋1-10-1 日美ビル1階
03-3597-1212
投稿者 geode : 01:55