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2016年11月17日
「とんかつ小ばやし」 大阪・茶屋町・とんかつ
かつて堂山町で営んでいた「とんかつ小ばやし」が閉店し、あの特徴あるとんかつが食べられなくなり数年が経過したところ、今春復活のニュースを耳にした。すぐにでも出かけたかったが、タイミングを逃していた。ようやく訪れることができた。どきどきである。
大阪茶屋町、やや雑然とした界隈に「とんかつ」という大きな文字が目に飛び込んできた。建物も結構大きい。
店内に入り長いカウンターに腰を下ろすと、カウンター内に懐かしいご主人の顔がある。
「お久しぶりです」「もっと早く来たかったのですが」。
一瞬にして時計の針が逆回りをした。
堂山町内で移転していた。先代が細長いカウンターで揚げていたのは40年以上も前のこと。なんといっても創業85年を超えるという。
メニューを見ると「名物小ばやしとんかつ」以外にも全国各地の豚を使ったとんかつが並んでいる。
迷うことなく「名物小ばやしとんかつ」。
待つことしばし。テーブルに届いた、あのとんかつ。
折敷の上には
とんかつ、白ご飯、味噌汁、キャベツ、ソース、マスタード、タルタルなどが並ぶ。この景色で、なんだか心が躍るのだ。
まず、味噌汁を飲む。
この味噌の味に柑橘の酸味と香りがあり、具材に豚ミンチが入る。わぁ、変わっていない。
いよいよとんかつ。
この名物小ばやしとんかつは、食感に大きな特徴がある。
豚肉を叩き続けているので、まるでミンチのような状態になっているのだ。
よって歯を入れた、次の瞬間に崩れてゆく様が美学なのである。
サイズは厚みが食わったように感じる。
ソースをつけて口に入れる。コロモのサクリとした歯ざわりに続き豚肉の細切れの食感を感じ、続いて甘味と深みを味わう。やや食感が厚くなった以外は変化無し。
つぎつぎと記憶が蘇ってくるのであった。
キャベツもおなじ。
安心と安堵感を覚えた。
食後「また来ます」といいながらカウンター内のまな板を見ると、以前と同じ光景が拡がっていた。
近いうちに再訪したい。
「とんかつ小ばやし」
大阪市北区茶屋町4-2
06-6372-0677
投稿者 geode : 01:36