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2016年12月27日
「室町和久傳」 京都・堺町三条上る・日本料理
「室町和久傳」のカウンターは雄大である。
まるでキッチンステージを見ているような気分になる。
カウンターの中で複数の料理人が素早く動く。
この日は、あん肝、車海老、レモネードのジュレがけから始まった。
軽い酸味にあん肝のコクが生きる。
続いてコッペガニの蒸し寿司。
程よいボリューム、コッペガニの濃密さがいい塩梅にほぐれる。
藤山料理長の姿が美しい。
小かぶと鯛の椀物。
鯛が想像以上の脂を持つ。
寒ブリの造り。辛味大根が効かないぐらいの脂ののりだ。
この季節ならではのあじわい。
うさぎの器が可愛い。
白甘鯛にウロコ、ネギとわさびを巻いて食べる。
熟成感のある白甘鯛のコクとうま味の凝縮加減には感動だ。
琵琶湖の鰻の白焼き。
この脂のキレのよいこと。さっぱりしているぐらい。
丹波牛のイチボにネギ。そして山椒醤油。
ネギのとろみと甘さ。イチボの香りと味に山椒醤油が見事に寄り添うのだ。
穴子の味噌漬け、海老芋の揚げ焼き・銀杏、人参・セリ・しいたけの胡麻和え。
少しホッとする瞬間である。
くじらのうねす。高級な部位で、ベーコンにしたりする部位を生で。
しゃぶしゃぶにすると、その甘味がぐっと引き立つ。
和久傳名物 からすみ餅。
からすみのうま味が餅と渾然一体となってゆく。
味わいの変化もまた愉しい。
白ご飯、香の物、味噌汁の三点セットで大満足。
水物はいちごは香川のさぬき姫、オレンジは紅マドンナ。
すこぶるつきの甘さ。
百合根と松の実のお菓子。
抹茶で締めくくる。
なんとも贅沢な時間がすぎてゆくことか・・
「室町和久傳」
京都市中京区堺町姉小路上ル丸木材木町679
075-223-3200
この「おいしいコラム」は年内27日が最後となります。
新春は5日からスタートです。
今年一年お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
投稿者 geode : 01:18