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2017年04月06日
「十五」 京都・銀閣寺・蕎麦
建築デザインが木島徹さんと聞いた。
「十五」という蕎麦屋さんである。
店に入ると、まさに木島ワールド満載。
すっと伸びたカウンター。
蕎麦打ちの空間が見える。
ご主人が黙々と蕎麦を打っている。
献立を見ると
そばがき
お抹茶そばがき
蕎麦
という三種類のみ。
蕎麦を打ち終わったご主人が現れる。
体格のいいご主人の佇まいと雰囲気がいい感じだ。
そばがきと蕎麦を注文する。
「うちのはボリュームあります」とのこと。
打ち場に戻ると、なんとそこから粉を練りだした。
水を加え、粘度を調整する。
それをのし、切る。
注文を受けてから蕎麦を打つのは初めてである。
ほどなくして供された蕎麦は、太打ち粗挽きである。
これは喉越しより噛んだときの味わいが印象強い。
注文から出てくるまで約5分強の仕事。
そこで薄口醤油が登場「食べるところにこれをかけて食べてください。気に入ったらこれで食べていただいてもいいです。つゆも用意しています」と。
早速薄口醤油で食べると、香りと甘味が増す。
つづいて厨房から音が聞こえる。
そばがきを作っている音だと想像する。
出てきたのが、中川一辺陶さんの器に入ったまま。
この器でそばがきを作っていたのだ。
これはモチモチ感が強烈である。
「器がいいんですね。このもっちり感を出すには土の器ですね」と。
たしかに、これは比類なき食感であった。
個性豊かなご主人の言葉がなんとも心地がよい。
また訪れたいと想う。
「十五」
京都市左京区浄土寺上南田町71-6
投稿者 geode : 01:26