« 「洋食おがた」 京都・柳馬場押小路・洋食 | メイン | 「マルシン飯店」 京都・東山三条・中華料理 »
2017年06月26日
「Fujiya1935」 大阪・本町・スペイン料理
いつ訪れても刺激的だ。
モードスパニッシュというジャンルが話題になって久しい。
その一翼を担っていたのが「Fujiya1935」である。
だが、改装後はシェフ・藤原哲也さんの個性がもっともっと際立ち、まさに
「Fujiya1935」の料理となった印象が強い。
テーブルにつくと「白樺の樹液です」と。
香り高い水を飲む。
「山では新緑、木々の間を通る風は緑から青い香りへと変わってゆきます。生き物が、その香りを吸って 活々と輝く季節です」とのメッセージだ。
渡されるメニューには素材の名前が並ぶ。
じゅんさい(広島県産) 岩梨 トマト ミント。
ぬるっとした口当たりが食べる意欲を掻き立てる。
気泡をたくさん含ませた緑茶(奈良県月ヶ瀬産)のパン。
これもずっと作り続けるパンだ。この気泡がアクセントとなり、甘味も感じる。
鮑(徳島県産)
米油で9分の火入れだという。香りと弾力が素晴らしい。
豆乳クリームとラルド。
パンにつける。
毛ガニ(北海道産) そら豆。
そら豆の淡い緑が美しく、毛ガニとの相性の良さを知らされた。
ウルイと白海老。
季節の贈り物と感じる一品。
車エビ 雲丹 中温で仕上げたカペリーニ。
中温というのがシェフの気持ちだ。この心地がよい温度。
意外だが、想像以上にうま味を感じる。
マナガツオ(愛媛県産) ズッキーニ 茄子。
これも火入れの妙味を感じる。
ワサビ(島根県益田市匹見産)のパスタ。
ナポリで食べた魚醤のパスタを思い出す。
8週間熟成但馬牛 猪の生ハム トマトと山椒。
熟成のうま味が息づいている。
ヨモギ(兵庫県産)とイチゴ(香川県産)。
マリアージュの楽しい発見。
山羊ミルク(岡山県産)のシュークリーム。
可愛い仕掛けも楽しめる。
はちみつ(奈良県月ヶ瀬産)のケーキ。
和三盆のゼリー。
デザートの在り方も素敵だ。
シェフの思いとスタッフの思いが重なった料理は、やはり力があり、食べる人に感動を与えるのだと思う。
また季節が変われば訪れたい。
「Fujiya1935」
大阪市中央区鎗屋町2-4-14
06-6941-2483
投稿者 geode : 04:22