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2018年01月12日
「京、静華」 京都・岡崎・中国料理
安定した料理というものがある。
とは言っても、決して変化がないのではない。
常に変化を繰り返している。それがいつも高みを目指しており、それが確実に結果を出しているのだ。
「京、静華」の料理を食べる度にそんなことを感じる。
元々浜松で「静華」という中国料理店を営み、55歳で一旦店を閉じ、1年間北京で料理学校に通い再び中国料理を学び帰国、その後京都で「京、静華」を開いて10年が過ぎる。
ご主人の宮本静夫さんと恵子さんご夫妻の、優しく柔らかでかつ妥協を許さない姿勢はずっと変わらない。
ナッツの突き出し。
これが妙にうまい。
まずは温かな干しナマコのスープ。
これは酸味と辛味がしっかり。
身体も温まり、胃袋も活発に活動を始める。
豚のすね肉の煮こごり。
ここに黒酢で漬けた生姜を乗せる。この生姜の役割が豚肉のコクを呼び込む。
自家製カラスミのミルフィーユ。
山芋で作った皮で紅芯大根とカラスミを挟む。
これは想定していなかった味わいで笑みがこぼれる。
中華風の刺身。
この日はヒラメである。これまで小さなグラスに盛り込まれていたのが、立体的であることは間違いないが、やや平面的な要素も加わった。
ナッツ類の味わいも相変わらず秀逸である。
スープは見事の一言。
フカヒレと上海蟹のかまぼこが入る。もちろんセコガニの身も入る。
ややとろみもあるが、味が深い。
牛フィレ肉とジャガイモ。
シンプル極まりないが、この牛フィレを揚げたことでそのうまみが素晴らしく表現されていた。
季節野菜の雪見仕立て。
ここでスッと力を抜く。
アクセントの付け方が上手だ。
ソフトシェルクラブのチリソース。
ソフトシェルクラブの素揚げは、サクッとした歯ざわりから甘味が零れ落ちる。
そこにピリ辛が加わり、盛り上げる。
かぶらと鯛の蒸し物。
中華の雄・蒸物の登場だ。
鯛かかぶらか、どちらが主役となってもおかしくはない。
漬物が2種。
きゅうりと白菜。
一月の定番メニュー。水餃子である。
この中に数個、赤い人参の型が入る。それを食べた人は、今年の福が約束されるとう中国の習わしである。
いつも杏仁豆腐。
イチゴの飴がけときな粉餅。
フルーツティーでさっぱり。
この安定と安心には気分が安らぐ。
「京、静華」
京都市左京区 岡崎円勝寺町 36-3 2F
075-752-8521
投稿者 geode : 01:29