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2018年05月07日
「魚菜料理 縄屋」 京都・丹後半島・日本料理
丹後半島のちょうど真ん中あたりにある料理店「魚菜料理 縄屋」。
年に数度訪れる料理店。
ここで料理を食べるたびに思うことは「料理とは一瞬のきらめきが大切」だとうことである。
きらめきはときめきと言ってもいい。
今回はスタートからそう感じた。
この店の近くに石臼で自家製粉し、手ごね、石窯で焼き上げる「農家パン弥栄窯」というパン屋さんがある。
そのパンを使った一品が登場したのだ。
桜の香りをまとったアジ、山うど、からすみなどをパンで挟む。
歯を入れた瞬間の酸味を感じるパンのインパクトが半端ではなかった。
「これはいきなりやられた」と感じた。この出会いに頭を下げたくなった。
オニエビとアスパラガスの茶碗蒸し。
まずアスパラガスの青々とした香りに魅了され、そば粉を衣にしたオニエビの食感が嬉しい。
この発想の源を知りたくなった。
造りはアオリイカとヒラマサである。
ここに添えれた叩きワラビ、これには海苔と醤油が入る。
この調味料が秀逸である。これまでもここでいくつかの調味料に出会った。
それらが生まれる背景には丹後半島の海や山などの自然が大きく関与している。
サクラマスはフライであった。
フライという調理に驚き、食べてその意味がわかる。
中にうまみをどれだけ閉じ込めておきたいか。官能的な味わいでもあった。
コノシロはもずく、シャクという山菜と利久麩の白和え。
ここで一息つく。ほっとする時間でもある。
筍にイノシシのつくね、コゴミの天ぷら。
筍とイノシシ、この素材の組み合わせは、食感、中から溢れる液体の感覚も異なる。
この二つが出会うことで味わいが飛躍する。
釜揚げしらすと三つ葉、山菜のご飯である。
見た目にも麗しい。
緻密で軽快な味わいにおかわりだ。
ヨモギのかき氷である。
これは得意技である。
料理は移ろいの美しさ。
そんなことを感じながら食べていたのであった。
「魚菜料理 縄屋」
京丹後市弥栄町黒部2517
0772-65-2127
投稿者 geode : 01:11