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2018年05月16日
「MOTOI」 京都・富小路二条・フランス料理
「MOTOI」のシェフ・前田元さん。
料理の世界に入り、最初は中華料理を学んだ。
それから10年間ずっと中華料理の厨房で働いた。
そこから希望であったフランス料理のキッチンに入り、フランスでも修業を重ね、
ついにフランス料理に携わった経験が中華料理のそれを超えた。
だが、前田さんの身体には中華料理を学んだ経験が生きている。
よって、前田さんの皿には、どこかに中華料理のエキスが漂うことがある。
今回は、その業績を生かし中華料理とフランス料理を独りでコラボレーションしてもらう試みである。
前田さんでしかありえない料理だ。
ナッツ。これは中華の世界だ。
突出し三点。
左から栃餅にロックフォールとカステラ
白玉に生ハムとあんこ
ぐじのタルタルに春巻きの皮、グリーンアスパラガスの花
いきなり前田さんの世界に引き込まれる。
菊芋にトリュフ 鳩のジュレ。
これが滅法うまい。鳩のジュレと菊芋の握手が見事。
皮付きの豚肉に 龍岡商店のパイナップルのキムチ。
この皮付きは中華の様相を呈する。
ホワイトアスパラガスとビーフン、うに。
うにはソース替わりで、アスパラとビーフンの食感がうれしい。
フォアグラは塩麹で仕込みを。
ソースはフロマージュブラン。フォアグラにはちんすこうの粉末をかける。
この発想自体が前田さんである。
オマールエビにジャガイモのエスプーマ。
甲殻類のうまみ満載の料理である。
白身魚のポワレは絶妙な火入れ。
七谷鴨のロースト。
味噌と内臓のソースのキレがいい。
鴨の火入れは一発勝負。北京ダックのような鴨。
杏仁豆腐のソルベ。
これは面白い。
ショートケーキを分解と再構築。
スポンジケーキのパウダーが粉状態でかかる。
新鮮な味わいである。
ミニャルディーズも多彩だ。
楽しい試みであった。
「MOTOI」
京都市中京区富小路通二条下ル俵屋町186
075-231-0709
投稿者 geode : 01:25