« 「馬鹿坊」 大阪・中崎町・中華料理 | メイン | 「天麩羅 佶祥」 大阪・中崎町・天麩羅 »
2018年08月29日
「割烹 市川」 京都・間之町二条・日本料理
「割烹」とは
これまで、カウンターがあり、そこで料理人と話しながら献立を決めてゆくという定義があった。
だが、割烹と評される店のほとんどはコースというのが現状。
もちろん、単品を出す店も少しずつだが増えている。
とはいえ、素材の名前だけが書いてあり、調理方を相談しながら献立を決めてゆく姿は見当たらない。
間之町二条にある「割烹 市川」に伺った。
今年の2月3日開店。カウンター8席、奥の部屋に4人がけのテーブル2つ。
当日予約であったので、奥のテーブル席。
こちらには以前「クレメンティア」というイタリアンがあった。
その床のタイルが高価でかつ日本料理にもフィットするので、床材だけは残し、あとは改造したのだ。
おまかせもありだが、単品の注文にした。
まず先付けがきた。
ほうれん草と松茸のおひたし、鱧の子の玉じめ。
おひたしは適度な酸味があり、蒸し暑い夏の夕食の始まりにはいい感じ。
献立に明石のタコの料理が並んでいたので、そこからタコの柔らか煮。
ねっとりとした歯ごたえとともに、うまみが襲ってくる。
ずいきのわさび酢あえ。
ずいきの繊維質を感じながらわさびの香りと辛さを楽しむ。
造りはカツオである。
鉄分の香りと味わいが豊潤で、一口ごとに味わいが増してゆくのが嬉しい。
大将の「ええカツオ入ってます」との言葉に従って正解。
さっとあぶってもらったのもよかった。
鴨ロース。
鴨ロースには辛子は必須だと思う。
この刺激があってこそ、鴨ロースの本領が発揮される。
琵琶湖の鮎の塩焼き。
小ぶりのサイズで、頭からガブリである。
鱧とレンコンの天ぷら。
鱧はフライもいいし、油で揚げると、味の凝縮感が楽しめる。
塩で食べる。
ごま豆腐とイチジクの揚げ出し。
この組み合わせによって一皿の完成度が高くなる。
ニシンとなす。
これは京都のおばんざいの定番。
とはいえ、久しく食べていなかった。
なんだか時の流れを考えてしまう。
締めは煮穴子の手巻き。
これでしっかり満腹感を覚える。
単品注文は、久しぶりだ。
分量の調整はなかなか難しいとも感じた。
「割烹 市川」
京都市中京区間之町通二条上ル夷町572
075-223-3232
投稿者 geode : 01:03