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2019年01月30日
「肉匠 ろうす亭」 大阪・中崎町・焼肉店
すき焼きである。
それも「なにわ黒牛」リブロース32ヶ月飼育、35ヶ月飼育の2種が用意されていた。
テーブルにはうず高く積まれた長芋を細かく切ったもの。
大根は細長くカットされた状態。
まずは内臓の湯引きが出る。
さっぱりした味わいに、気持ちのスイッチが入る。
32ヶ月のリブロースは鍋一面に敷かれ酒と和三盆糖が入る。
「和三盆糖やないと後がもたれます」と調理担当の元・和食の料理人。
待ち受けるのは卵を溶き、そこに長芋を混ぜ込んだもの。
これで牛肉を食べる。
なるほど、適度な長芋の食感が牛肉の味わいに変化をもたらす。
やはり関西風のすき焼きの醍醐味は見事だ。
牛肉の薄さも作用し、脂がスルスルと溶けてゆき、香りと甘味だけが残ってゆく。
大根も同様の手法で火入れをする。
「大根は包丁で切ったらあきません。おろし器でやると味が違います」とのこと。
食べるとその言葉の意味がわかる。大根の表面のざらつき感が味に作用する。
35ヶ月のリブロースが入る。
同じスタイルで味を整える。
同じ卵につける。
脂の質が確実に違う。
たった3ヶ月というが、この期間の差異は大きい。
コクも違う。どっしりと舌に乗っかってくる。
めくるめく体験とも言える。
野菜も全く同じ手法で作る。
和三盆糖の威力を改めて感じる。
色艶もいいのだ。
締めはうどん。
細麺だが、弾力ありですき焼きのうまさを吸い込んだ味わいに満足。
今後すき焼きをする際に参考になることがいっぱいあった。
「肉匠 ろうす亭」
大阪市北区浮田1-5-26
06-6882-1129
投稿者 geode : 01:00