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2019年03月07日
「手音」 福岡・大橋・コーヒー専門店
深煎りジャンキーには嬉しい一軒である。
深煎り、ネルドリップ。この響きだけで心がワクワクする。
コーヒーの味わいは苦味と酸味が中心にある。
苦味と酸味は毒と腐敗の信号であり、動物はまず受け付けない味わいである。
しかし、我々はこれを好んで飲む。
「手音」は博多の大橋駅近くにあるコーヒー店。
いつ訪れても空気感は全く変わらない。
マスターは同じ動作を繰り返す。
無駄な動きがなく、上質のコーヒーを淹れるために動き考え抜いた結果だと思う。
ぐっと見入ってしまう。
この日はエルサルバドルとマンデリンのブレンドを30グラム使い、
わずか60ccのコーヒーを抽出するかなり濃厚な味わいを淹れてもらった。
確かにコーヒーの密度は詰まっている。
濃いという形容詞がピタリと当てはまる。
だが、喉を通る時のひっかかりはない。
すっきりと喉を通り、香りが鼻に抜けてゆく。
そしてアイスコーヒーだ。
シェイカーに直接コーヒーを淹れる。
淹れ終わったところで塊の氷の上を高速回転である。
全体から冷えてゆく。
その姿を見ているだけでうっとりしてしまう。
このような動作をマスターは淡々とこなしてゆく。
「手音」での時間はゆったりと流れている。
「手音」
福岡市南区塩原4-12-10
092-512-6117
投稿者 geode : 01:09