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2019年08月02日
「鮨 十兵衛」 福井・福井市・鮨
この季節の雲丹には唸る。赤雲丹である。
甘美な味わいともいえる。
この日はありがたいことに小浜の赤雲丹と敦賀の赤雲丹を食べることができた。
色合いも違えば甘味の濃度も違う。
初めて訪れた福井の「鮨 十兵衛」。
若き店主の塚田哲也さんは二代目というが、すでに風格がある。
札幌の「すし善」での修業経験がある。
基本は地元福井の食材と各地の良い漁場から仕入れる。
優れた食材を仕入れることができるのも実力である。
もずくから。
食感が力強い。出汁にかつお、おろし、わさび。
酸味のバランスが麗しい。
福井の鮑は6時間蒸しただけという。
食材の力なのか香りが鋭い。磯の風景が思い浮かぶ。
輪島のアラ。
艶かしく、かつ脂分のキレがいいのだ。
天草のシマアジはなんと9日間寝かすという。
その熟成期間がありながらも、すっと喉を刺激してくれる。
ねっとり加減も適度である。
塩釜のマグロは赤身で。
赤身こそ香りの勝利である。
黒ムツはサッと藁で炙る。
香ばしさがきっかけとなり、味わいを引き締める。
朝に揚がった赤いか。包丁目の入れ方で味が違う。
甘味がきちんと出ている。
トキシラズは北海道から。
脂の乗りが素晴らしい。
塩釜のマグロの背トロの脂分の甘味を満喫。
大トロは使わないという。
ボタンエビはねっとり甘さの王者だ。
舌が強く反応する。
イワシは3日間寝かした状態。
これは見事だ。
小浜の赤雲丹。
敦賀の赤雲丹は小丼仕立て。
甘味が鮮烈。
穴子、かんぴょう、卵と揃い踏み。
関西の料理人が多く食べに行っているという。
納得である。
「鮨 十兵衛」
福井県福井市文京5-17-5
0776-24-3080
投稿者 geode : 01:02