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2019年09月04日
「エ・オ <ベルナール・ロワゾー・スィニャテュール>」 大阪・あべのハルカス・フランス料理
料理の進化と発展とはこのような料理のことではないかと思わせるランチであった。
関西食文化研究会という組織がある。
地域、ジャンル、年代を超え
食に関しあらゆる角度から学ぼうというコンセプトで10年以上継続している。
その研究結果の発表となるランチ。
テーマは「出汁礼賛」である。
香りの衣を纏ったリエット
遠心分離にかけられたピュアな葡萄ジュース
「不要な成分を取り除き欲しい成分を残す」
器の上に乗った豚肉のリエットに香り要素を纏わす。
一気にうまみを感じる。挨拶がわりの一品。
旨味の球体。
グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果
グラスには3つの球体。昆布、カツオ、トマトである。
それぞれグルタミン酸、イノシン酸、グルタミン酸。
それを口に含み、生ハムを食べるとこれも味わいが深まる。
貝のサラダ。
お野菜のバリグールとの相性。
貝の出汁はコハク酸を有する。これも旨み成分。
野菜のマリネが変化する。
グリーンアスパラ
たまごのケースに詰めた 卵黄のコンフィ添え。
アスパラガスと生ハムの出汁をガストロヴァックを用いて減圧調理。
アスパラにはアスパラのエキスを含めることでよりアスパラさを!
土に見立てた野菜と黒にんにく。
鮎 Ayu specialite
ふんわりと蒸した鮎 骨煎餅と皮のチュイルの食感
苦味うるかのアクセント 薫香の泡とともに。
日本料理の塩焼きとは異なる調理法で鮎を一尾食べた気分になる。
身の部分はしっとりふんわり。パートで包んだ皮はサクッとした食感。
スープを飲むと鮎が完成という感じだ。
オマール海老のナージュ。(画像なし)
オマール海老をお野菜の出汁でポッシェ
オレンジのアクセントにバニラの香り。
バニラの香りは甘味を誘引する効果がある。それによってオマール海老を甘く感じる。
神戸牛56.5度で7時間加熱。
香ばしく焼いたファルストテールのジュ。
タンパク質分解酵素の働きでできるものとメイラード反応化合物。
低温調理をしたロース肉はサクッとした味わい。
そこにメイラード化合物をつけると一気にステーキになる。
肉の焼き方を考えるメニュー。
丹波地鶏 トリュフ。
丹波地鶏とトリュフのリゾット お茶とともに。
トリュフにも旨み成分あり。
途中からお茶をかけると茶のグルタミン酸がプラスされ旨み増加。
メロンのカキ氷
白桃の浸透圧マリネ ハイビスカスの香り
小菓子
食の世界の変化と進化。
食べること 美味しさなどを再び考えるよき機会となった。
シェフ・山口浩さんのこれまでの記憶と記録と知識と経験が昇華したのであった。
貴重な体験に感謝。
「エ・オ <ベルナール・ロワゾー・スィニャテュール>」
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカスダイニング14F
050-3188-6646
投稿者 geode : 01:56