« 「十六」 大阪・西天満・日本料理 | メイン | 「Droit ドロワ」 京都・寺町荒神口・フランス料理 »
2019年10月23日
「寺町コロンボ」 京都・寺町・イタリア料理
移転した「コロンボ」。
夜の営業は予約のみ。
そこにはオーナーシェフの吉村雅博さんの働き方改革に対する思いが込められている。
「スタッフが19時半には帰ることができる店を目指しています」
予約が入れば、基本夜の料理は吉村さんが一人で作る。
通常営業は11時から18時半(ラストオーダー)の通し営業。
だからスタッフは19時半には帰ることができるというわけである。
これまで河原町丸太町で10年間人気のイタリアンを営んでいた吉村さんの新たなスタイルが楽しみだ。
この日は5名で18時半過ぎから食事となった。
僕以外は皆さん「コロンボ」は初である。
始まりはトスカーナの伝統的な前菜 クロスティーニ。
こんがり焼けたパンに鶏のレバーペーストを塗ったもの。
やや粗めのペーストにオリーブオイル。
内臓の苦味や風味がインパクトを与える。
次はブッラータ。
フレッシュなモッツァレラチーズの中にクリームが忍んでいる。
ナイフを入れるとクリームが流れ出てくる。
トマト、アンチョビ、生ハム、ドライトマト、バジリコ、ローストしたパプリカが入る。
混ぜ合わせて食べる。
ブッラータのクリームが素敵なつなぎとなる。
パンは全粒粉にジャガイモを練りこんだもの。
ほのかな甘味がいい。
続いてシマアジのサラダ。
シマアジ、トレビス、小桃のピクルス、大葉のスプラウト(新芽)などが入る。
舌を包み込むような味わいが生きる。
フリットはスコットランドのニシンとナス。
ニシンは思ったより優しい風味であった。
わずかなほろ苦さがいい刺激だ。
北海道のファットリア ビオのカチョカバロ。
これを焼き、フォカッチャと一緒に食べる。
カチョカバロのコクがぐっと増す。
スペシャリテのタラコのスパゲッティ。
タラコとバターの風味がスパゲッティに優しく絡む。
タラコの質、バターのボリュームなど吉村さんが磨き抜いたメニューである。
日本生まれのメニューだが、着地はきちんとイタリアンという傑作である。
ラザニアが出た。
長らくラザニアには出会ったいなかったのでなんだか嬉しい気分となる。
メインはスペインの子豚のロースト。
皮付きの豚は相当にジューシィで皮のカリッとした感じといいバランス。
添えられた塩で旨味が出てくる。
小布施の栗も上品な甘味。
名物のティラミスで締める。
エスプレッソに伝統的な小菓子。
カジュアルでリラックスした雰囲気で素敵な時間を過ごすことができた。
「寺町コロンボ」
京都市中京区寺町通二条上ル西側要法寺前町709-2
075-241-0032
投稿者 geode : 01:21