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2020年06月22日
「CAINOYA」 京都・四条河原町・イノベーション
数ヶ月ぶりの再訪である。
オーナーシェフの塩澤隆由さんは、独自の美学を貫く料理人。
料理だけでなく、インテリアから器などあらゆることに妥協しない人である。
妥協無しに生きて行くのは難しが、ギリギリのところまで貫き通すのが塩澤さんだ。
おきまりのレタスから始まる。
瑞々しさはガストロバックの賜物である。
塩澤さんの世界観が提示される。
GV鱧のフリット 胡瓜のガスパチョ トマト
カツオとドライポルチーニの出汁もきいている。
味を重ねることでオリジナリティを求める。
ヴィシソワーズ バタージェラートと胡椒の泡。
分解と再構築の傑作である。
分解は誰でもできるのだが、どう再構築するか。それが元を超えていなければならない。
温度帯も含め、成果は明白だ。
GV緑と白のアスパラガス サツマイモのフォカッチャ
木の芽白味噌 蒸してから焼くなど工程は複雑。
シンプルに見えるが、味わいは重層的だ。
フィノッキオとケイパーの酢の物
すっと口中を整える。
GV SUSHI
ソデイカ、タカエビ、コハダ、カツオ
ガストロバックを熟知しそれを駆使する塩澤さんの独壇場。
シャリにも相当な施しをする。工夫の産物。
ソデイカはアサリの出汁
タカエビは2種のエビを使う
コハダはフランボワーズと黒酢
カツオは背と腹のづけ
新たな寿司の体験が待ち受けている。
空豆とウスイエンドウの摺流し
ホッとした気分になる。
GV鰆の西京焼き
麦味噌の風味が漂う。
西京焼きの進化系。
GVとり貝とパクチージェノベーゼ
アサリとドライトマトの味が加わる。
ガーリックオイルの香りも生きる。
クリスタルサラダ
これもガストロバックの産物。
カツオや鶏の出汁が効果をもたらし、野菜の食べ方の提案でもある。
アイアンステーキ
鹿児島ふくどめ小牧場のサドルバック豚
牛肉は村沢牛 薪の熾火で火入れ。
サドルバックのスキッとした甘味と村沢牛の香り。
幸福豚のコトレッタ
とんかつである。
これも鹿児島ふくどめ小牧場の幸福豚。
脂のきれいさが魅力だ。
鰻
食感と弾力 コクと香り
天然鮎の焼きリゾット 出汁茶漬け
鮎を焼きリゾットに仕立てる
意表をつくが、食べると鮎のほろ苦さもありときちんと着地。
桃のコンポートはガストロバックの力で味が浸透する。
その桃とリンゴの黒酢ジェラートとのミルフィーユ
ミニャルディーズ
オーガニックショコラ
ますます塩澤さんの世界が広がると同時に洗練されてゆく。
目が離せない存在である。
「CAINOYA」
京都市下京区河原町通四条下ル2稲荷町318
GOOD NATURE STATION 2F
投稿者 geode : 01:26