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2020年10月30日
「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食
「ほどほどの食事」ができない男が6名集まった。
目の前のカウンターに鹿児島県鹿屋市「ふくどめ小牧場」から届いた
サドルバック種の骨つき豚が置かれた。
男たちは目を輝かせながら、骨つき豚を凝視する。
そこからこの日の食事は始まった。
恋豆腐。
濃さと甘さは格別である。
続くはしめ鯖。
「ここは洋食屋ですよね?!」と健啖家が呟く。
ヤイトカツオ。
その脂分はマグロかと思う人もいるほど。
身の崩れかたもカツオではない感じ。
アジのフライ。
時間の経過とともにどんどん火が入ってゆく。
半生状態の香りと味わいにうっとり。
「これは初めての感じ」だと同じ健啖家。
カマスのフリット。
これは衝撃であった。
コロモの薄さとサクッと感の次に味わうカマスのコク。
これまでのカマスの料理とは異なる逸品である。
サワラのフライ。
今や「洋食おがた」の定番とも言われるメニュー。
火入れ状態の素晴らしさから生まれるふんわりしっかりした味。
いつも舌の記憶を塗り替えてゆく。
このサワラである。
サドルバックの豚足のガレット。
圧倒的なゼラチン質の粘りとコク。
もう嬉しくて小躍りしたくなった。
オーナーシェフ・緒方さんの世界にぐんぐん踏み込んでゆく。
そしてメインのサドルバックのローストとカツレツ。
う〜ん、これはどちらがいいという問題ではなく、好みに任せるしかない。
骨つきのサドルバックの凄みを味わうのであった。
カウンターに座っていると、別の客席に運ばれる料理が目の前を通り過ぎる。
これは「ほどほど」を知らない男には酷である。
ハンバーグ。
「ハンバーグは外せないと思っていたんです」とチーズ作りの職人。
肉肉しいが、上品な味わい。
カレーライス。
洋食屋の定番でようやく男たちの胃袋は満足感を得たようだ。
洋食のある種の方向性を見た感じだ。
「洋食おがた」
京都市中京区柳馬場押小路上ル等持寺町32-1
075-223-2230
投稿者 geode : 01:12