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2021年01月21日
「ごだん宮ざわ」 京都・東洞院・日本料理
いつも変わらぬ静謐な空気感が流れる割烹。
カウンターの向こう側で仕事をする宮澤さん以下スタッフの動きが、じつに美しい。
それを見ているだけでも清々しい気持ちになる。
湯桶から始まった。
身体を温める。「さえみどり」という茶種を使う。
ふくよかな気持ちを感じる。
甘鯛のかぶら蒸し。
温かな料理が続く。
外の寒さを忘れ料理の世界に精神が向いてゆく。
白味噌仕立ての椀。椀の景色がことのほか美しい。
車海老と海老芋の取り合わせ。
上品な甘さもありがたい。
カンパチは6日間寝かせたという。
塩水ウニに生姜、ネギ。
バランスの良さはセンスであろう。
焼き胡麻豆腐。
中にはゴボウと煮穴子を忍ばせる。
ゴボウの風味と穴子のコクの共演が見事だ。
香りは特筆すべきもの。
おしのぎはカラスミの飯蒸し。
塩分控えめ、極く薄くスライスしたカラスミがご飯に寄り添う。
温度で香りが立ち、柔らかさも増す。
マナガツオの幽庵焼。
叩きゴボウにかぶら。
シンプルながら印象を与える。
牛肉イチボのカツレツに下仁田ネギ。
サラッとした味わいにソースがかかる。
薄垂惣酢。
自家製だが、これは応用範囲が広い。
なまこのおろし和え。
バチコがいいアクセント。
炊き合わせ。
聖護院大根、うずらのつくね、堀川ゴボウ。
しみじみと滋味を味わう。
炊きたての白ご飯。
水分があり甘い。
香の物。
水分が飛び、ご飯らしくなる。
デザートは麹豆腐。
独特の香りがあっていい。
おしるこ。
お茶で締める。
器と料理の関係も見事。
コースのメリハリのつけ方も流石である。
練りこまれたという感じが安定感と安心感を与える。
「ごだん宮ざわ」
京都市下京区東洞院通万寿寺上ル大江町557
075-708-6364
投稿者 geode : 01:00