« 「カランドリエ」 大阪・本町・フランス料理 | メイン | 「エルビステッカーロイト」 愛媛・西条・イタリア料理 »
2021年03月04日
「柏屋 大阪千里山」 大阪・千里山・日本料理
料亭で食べる。
部屋の設いから器、盛り付けに至るまで季節を愛でることが主眼。
時の移ろいを感じる仕掛けを考えるのも主人の仕事。
それをなかなか感じ取る力が足りないといつも思う。
ついつい皿の中の料理に気持ちが向いてしまう。
この日の献立は「遅春」。
先付
鳥貝 花山葵 湯葉 木の芽 山葵加減酢
鳥貝の甘味(泉州) 山葵加減酢がきいている
替
才巻海老旨煮 烏賊酒煎り 焼き椎茸 独活酒煮
蕗 こごみ 蕗の薹和え 松前醤油
蕗の薹の香りと味に翻弄される
バランス感覚の凄さ
煮物椀
白魚酒煮 玉子葛豆腐 若芽 たらの芽 花柚子
玉子葛豆腐の硬さ、味わいなど秀逸
この存在だけでも値打ちあり。
造里
鯛 横輪 細魚昆布締め 蕨 三色扇 南爪笏
山葵 莫大 松前醤油
横輪の脂ののりが印象的であった。
八寸
蛍烏賊 分葱 ぬた和え 防風酢漬け 海苔麩 田楽 御所麩
菜の花辛子和え 生この子 リコッタチーズ漬け
うるい焼き舞茸胡麻よごし 根もずく 長芋
八寸の仕事の奥行き 深みと季節感
根もづくの歯ごたえは素敵だ。
焼物
桜鱒塩焼き 若牛蒡田舎煮 木の芽酢
まさに季節を感じる。
箸休
春菊すり流し
ほろ苦さは春である。
鉢物
平貝炙り 筍煮 ホワイトアスパラガス 木の芽乳化地
木の芽乳化地の力は偉大である。
御飯
一寸豆御飯 温泉卵漬け 山葵
驚きと感激
水物
みつ豆 デコポン 金柑 葛きり
ひよこ豆 りんご蜜煮 蜂蜜の蜜
菓子
菜種餅
古典的な料理が主だが、全て今を感じる料理。
その凄みと日本料理が持つ深さを再認識である。
「柏屋 大阪千里山」
吹田市千里山西2-5-18
06-6386-2234
投稿者 geode : 01:24