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2021年03月26日
「仁修楼」 京都・紫竹・中国料理
「仁修楼」の主人・上岡誠さんは研究熱心な料理人である。
料理一つ一つの説明が極めて的確であり、やはり情報が不可欠だと感じる。
まずは中国茶をいただく。
聞香杯。
細長い器に中国茶が入る。それを持ち上げると下の器にお茶がうつる。
細長い器に残った甘美な香りを楽しむ。
エガニ(トゲノコギリガザミ)は汽水域に生息する蟹で
浜名湖で取れるのは「どうまんがに」と呼ばれ珍重される。
これは高知産で、高知では「エガニ」と呼ばれる。
それを3日間紹興酒で寝かし、濃厚な内子も食べる。
なんともインパクトがあり、ここですでに上岡さんの世界に引き込まれる。
前菜。
上の真ん中から時計回り
ピータン豆腐に湯葉 ウニの紹興酒漬け。
白菜 金柑 甘酢
ピーカンナッツ
大根餅にはイノシシの干し肉
牛のアキレス腱
ホタテ
クラゲ
それぞれ味の輪郭がはっきりしている。
蒸しスープ
魚の浮き袋や乾物が入り、まさに滋養の逸品という感じを受ける。
身体に染み渡ってゆく。
雛鳥(約900グラム)とクリスピーポーク
雛鳥の綺麗な焼き色と皮目の香ばしさ、身はしっとりとジューシー。
ポークは皮付きで、皮のパリッと感が見事。
広東の焼き物の醍醐味である。
筍の料理
イノシシの干し肉もプラス。
筍の甘味に干し肉の香りが混ざることで第三の味が生まれた。
フカヒレ
ハンマーシャークヘッドというサメのヒレを一本ずつ外し、付着物を取り除く。
それをまるでつけ麺のようにえがにの内子と上湯のスープにつけて食べる。
食感と旨みの饗宴は忘れがたい味わいとなった。
酸辣湯麺
酸っぱい辛い麺である。
柔らかな味わいに感銘を受ける。
エッグタルト
万全の味わい。
杏仁豆腐
これは衝撃の一品。
蓋をあけると中には小さな鯉。
水出し鉄観音茶の中に葛で固めた杏仁豆腐。
いやあ楽しい。
伝統をきちんと守りながらも進化を恐れない。
知識と経験に裏打ちされた仕事は食べる側に感動を呼ぶ。
「仁修楼」
京都市北区紫竹北栗栖町 2-12
075-366-8843
投稿者 geode : 01:49