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2021年06月14日
「白 tsukumo」 奈良・奈良町・日本料理
奈良に「白」あり、と感じている。
店主は西原理人さん、福岡出身。
京都で修業を積み、その後ニューヨーク、イギリスで料理を作り続け
帰国後、奈良で「白」を開店したのが2015年のことである。
そして2021年、新たに奈良町に移転を果たした。
新築である。
そこには西原さんの思いと尊敬の念が詰まっている。
建築家北条真示さんとの信頼関係があって成立したのだと思わざるを得ない。
食前酒というかお迎えの一杯。
大和橘のクリスタルに大峰山の伏流水。
この一杯で気分が新たになる。
水無月豆腐。
氷室をイメージする形など。
野菜が生きる味わいと食感に喉が鋭く喜ぶ。
椀物
道明寺麩のに鱧と玉ねぎ。
ジュンサイ、鱧の上には寿司のガリが入った梅肉。
ガリが入ることで梅肉の印象は大きく変わる。
鱧が生き生きしてくる。
最後の一滴の旨みは最高潮を迎える。
この出汁の素晴らしさ。
造り
左上のササユリの器から時計回りに。
アカハタ、シマアジ、ビワマス、金目鯛、イカ、カマスの小袖寿司。
それぞれ脂の乗り具合が見事。
焼き物
稚鮎と海鰻。
鮎は苦味を帯びた味わい
鰻の綺麗な脂分が楽しい。
手打ちの酢橘そば
蕎麦粉85、小麦粉15という割合。
スキッとした箸休め。
大和牛のひうち
野菜類と一緒に食べる。
丸茄子。
包丁目の入り方 その姿の美しさにも感動する。
オクラとの相性の良さも秀逸。
とうもろこしご飯。
ほんのりした甘味がお代わりを呼ぶ。
そこに大和牛を乗せるとミニ牛丼の誕生。
青梅のパンナコッタ。
この爽やかな一品の印象も強い。
抹茶と落雁で締める。
西原さんの思いが詰まった空間で食べる喜び。
貴重な一軒である。
季節が変わると訪れたい。
「白 tsukumo」
奈良市紀寺町968
0742-22-9707
投稿者 geode : 11:03