« | メイン | »

2021年10月22日

「シンプルズ」 静岡・葵区・イタリア料理

何年ぶりだろう。

知人たちから「最近のシンプルズいいですよ」という声をよく耳にする。
サスエ前田魚店の前田さんからも話を聞いている。
非常に期待をしていていたのである。

しかしである。昼ごはんが終了したのが午後4時。
「シンプルズ」の開始は午後7時。

いわば、万全の体制ではなかったのだ。

 

グラスに入ったキレイな料理が出た。

焼き茄子のピュレ 中にはワタリガニ

鹿肉のコンソメ 焼き茄子の苦味がいいアクセント。
ワタリガニのコクには胃袋が素直に反応する。

 

アジと自家製モッツァレラチーズ

アジに勢いがあるので、チーズと拮抗状態。
アジがこんな魚であったのかと驚く一皿。

 

沖サワラ なんと9.2キロはあるという。

オリーブオイルでコンフィ。
サワラのサイズと質の高さに驚きを覚える。
コンフィという調理法もぴったり。
脂があるのにすっきりと胃袋に収まってゆく。

 

オジサン という魚がいることはテレビのコマーシャルで知っていた。
それが目の前に現れた。

活けジメされたオジサンの色合いの美しさ。
その身のムッチリした食感と味わい
レンコンチップにラルドの存在も大きい。

 

甘鯛の料理も秀逸であった。

オリーブオイルで天ぷら状態。
揚げる、蒸すが作用することで甘鯛の味が凝縮される。
間にオクラとパンチェッタを挟むことでより甘鯛の味が生きる。

 

鹿のレバーは シェフの井上さんのオススメ。

スキットしている。
香りがありクセはないが、トロリとした甘味はある。
あっという間に食べてしまった。

 

どうまんがに。これは浜名湖に生息する蟹。
汽水域に生きている。極めて珍しい、貴重な蟹。

これをリゾット仕立てとした。

米よりどうまんがにの身の方が多いのではないかと思わせるバランス。
どうまんがにの味がなんであるかがわかる。
甲殻類が持つ旨みにシャープさが潜む。

 

駿河湾で取れる伊勢海老のパスタ

自家製パスタのしなやかさと粉の香り。
そこに伊勢海老の濃いめの味わいが絡む。
伊勢海老自体の味わいも甘くて余韻が長い。
このパスタ、喉はもっと食べたいと叫んでいるのだが、
胃袋が今回はこの辺りにしようと叫ぶのであった。

 

鹿肉

極端なことをいえばピユアな味わいで
するすると口から胃袋に収まってゆく。
火入れの技術も相当のレベル。
旨みを残し雑味を捨て去る焼き方だと思った。

 

チョコレートと水だけで作り上げたデザート

引っかかりがなく甘さに品格がある。
コロンビアのカカオだという。

 

今回はこちらが万全の体制でなく
残念というか申し訳ないという思いでずっと食べていた。

次回のスケジュールも考えなくては・・・

 

 

「シンプルズ」
静岡市葵区馬場町39-3
054-221-7733

 

 

==================================
YouTubeチャンネル開設

【新着】新保吉伸(精肉店サカエヤ)
https://youtu.be/FwzWzqmL6hQ

赤井勝(花人/かじん)
https://www.youtube.com/watch?v=VlSdDts_cMU

梶高明(梶古美術)
https://www.youtube.com/watch?v=g5ZkyjBEYBw

中川政七(株式会社中川政七商店代表取締役会長)
https://www.youtube.com/watch?v=AREXu4uDjgc

村田吉弘(株式会社菊の井/NPO法人日本料理アカデミー理事長)
https://www.youtube.com/watch?v=fGYHD18jz60

投稿者 geode : 10:00