« 「ベルソー」 滋賀・伊吹山・フランス料理 | メイン | 「TACUBO」 東京・代官山・イタリア料理 »
2022年05月11日
「子孫」 神戸・甲陽園・日本料理
夕方5時半からの予約。
「子孫」に到着すると、駐車場には黒塗りの高級車がずらりと停まり運転手さんが談笑中であった。流石という感覚を覚える。
料亭のあるべく姿を垣間見た瞬間でもあった。
3名の食事。あとの二人は2回目。前回同席し、いたく気に入られたので訪問となった。
先付
菱蟹 キャビア オクラ 生姜加減酢
菱蟹のふくよかな味にキャビアの塩分とコク 生姜加減酢の仕事がいいのだ。
煮物椀
賀茂茄子 鱧 干子 花柚
賀茂茄子の出汁を含んだ味わい 鱧のキレのある味 干子はうま味の塊
こうなると椀自体が濃厚と感じるのだが、綺麗な出汁のおかげで椀種が次第に出汁と融合し、最後に喉が鳴るという感じになる。
これは技の結晶である。
造り
鯛 烏賊 北寄貝
青海苔羹 おかひじき 大根より 山葵 梅肉 醤油
北寄貝の味の濃さに驚きと喜び
替
鰹たたき 茗荷ちり酢
器の形も素敵
鰹は藁で炙りたて その香りが立ち上り
温かな温度と鉄分の味とちり酢のマッチングが素晴らしい。
冷物
雲丹素麺 浅葱
これは驚き、主役は雲丹なのかと思うビジュアル
素麺は三輪山本の白龍
贅沢な一品にテンションが上がる。
味わいが上品なのが見事。
八寸
鯛白子酒盗和え 鯛子
穴子八幡巻 温泉玉子卵黄味噌漬けサーモン茶巾
万願寺唐辛子 かつお節 鯛粽寿司
串打(胡瓜 人参 焼板)
これらの仕事を見ると料理屋の実力だと思う。
割烹にはない愉しみでもある。
焼物
鮎塩焼 蓼酢
そうそうの登場だが、ほろ苦さも含めて鮎の醍醐味を味わう。
強肴
伊勢海老 黄ニラ 柳川鍋仕立て 花山椒
活けの伊勢海老が持つ弾力と繊細な味わい。
柳川仕立ての鍋 優しさと逞しさの両立 花山椒の仕事っぷりがいいな。
鉢物
飛龍頭 鴨たたきよせ 小松菜 柚
たたきよせ という言葉も素敵
ご飯に移る前に、気持ちを和らげてくれる。
御飯
鮑 空豆 御飯
見目麗しいビジュアル。
さっぱりとしていながらインパクトがある。
吸物 八丁 あられ麩 揚げ
香之物 三種
菓子
柏餅
薄茶
銘 又玄 丸久小山園詰
まさに料亭の料理に大満足
このような料理に触れることで気づき学ぶこと多し。
「子孫」
兵庫県西宮市甲陽園本庄町5-21
0798-71-1116
YouTubeチャンネル「Round Table」=====
★ 【新着】和田有史(立命館大学食マネジメント学部教授)
辻 邦浩(音響空間デザイナー)
輿水精一(サントリー 名誉チーフブレンダー)
新保吉伸(精肉店サカエヤ)
赤井勝(花人/かじん)
https://www.youtube.com/watch?v=VlSdDts_cMU
梶高明(梶古美術)
https://www.youtube.com/watch?v=g5ZkyjBEYBw
中川政七(株式会社中川政七商店代表取締役会長)
https://www.youtube.com/watch?v=AREXu4uDjgc
村田吉弘(株式会社菊の井/NPO法人日本料理アカデミー理事長)
https://www.youtube.com/watch?v=fGYHD18jz60
======協力:株式会社マイコンシェルジュ
投稿者 geode : 10:00