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2022年12月07日
「壱 ニノマエ」 兵庫・芦屋・日本料理
「壱」と書いて「ニノマエ」と読む。
壱は二の前だから、である。
勢いがある割烹。わずか6席だが、ご主人と奥様のエネルギーが溢れている。
柚子釜に入ったセコガニ
大根の甘酢、柚子ゼリー、生の筋子、紅芯大根
この一品の押しの強さ。
主人の思いの深さを感じる。
椀物
かぶら、白甘鯛、白ネギ
出汁は利尻昆布とマグロ節
スキッとした味わいの中で椀種が弾ける。
造りはカワハギ
芽ネギ、黒七味、穂紫蘇に肝ポン酢
黒七味の刺激が功を奏す。
カワハギの脂分をうまく調和させる。
車海老を昆布出汁で火入れ
この温かさと甘味の饗宴に新たな楽しみを見出す。
戸井のマグロにいぶりがっこの太巻き
このインパクトでまた「壱」の世界にストンと入る。
車海老の頭
パリッと香ばしさを楽しむ。
富田林の海老芋に白味噌風味の出汁
海老芋の肌理の細かさにコク
辛子の威力を知る。
経産牛のサーロインを炭火で焼く
切り口の鮮やかさ
塩、実山椒、ちぢみほうれん草が付け合わせ
噛めば噛むほど牛肉の香りとうま味が増加する。
「サカエヤ」に何度も通い、自分たちの料理に合う肉を追求した結果が
経産牛にたどり着いた、というのだ。
キンキの酒蒸しに汲み上げ湯葉
そこに舞茸と栗
この組み合わせの妙。
海鰻である。
これは神経締めをして一週間ほど寝かすという。
すると鰻が持つ脂分が全身に回る。
まずは白焼き。
炊き立てのご飯
ご飯に乗せる
うっとりする味わい。
ピュアだが、奥から旨味がじんわり乗り出してくる。
続いて蒲焼
いわゆるうな丼だが、その概念を大きく変える。
香りと鰻が持つ脂分にタレが加わり、奥行きがぐっと深まる
シャインマスカットと巨峰の大福。
これがすごい。
ここの料理に合わせて焙煎された珈琲。
最後まで勢いが止まらない。
「壱」
兵庫県芦屋市大桝町3-16
0797-78-8535
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投稿者 geode : 10:00