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2024年06月18日

「片折」 金沢・並木町・日本料理

訪れるたびに感じることの多い、金沢の割烹「片折」

カウンターに座り、最初に出されるおしぼりの熱さは名高い。
手で持つのが厳しいぐらいの熱さ。
それを首筋に当てるとスッと気分が落ち着く。
次に渡されたおしぼりは、本当に冷たい。
これだけも「片折」の気持ちが伝わる。

ガラスの器が涼しげである。
たたきオクラ
丸芋豆腐 酢橘ゼリー

ゼリーは淡く、豆腐も優しい、オクラのインパクト。
素敵なバランスで始まる。

 

目の前で仕上げた出汁を味わう。

 

椀物
おこぜと青梅

出汁の優しさが見事。
ふんわりした味わいからおこぜのコクが溶け出し
青梅のかすかな酸味が加わり、出汁の輪郭がはっきりし
飲み干す頃は快感に変わってゆく。

 

造り
ボタンエビ アオリイカ 青ばい貝

イカに施された包丁目の細やかさから生まれる甘味
ボタンエビの艶かしいうまさ
ばい貝の食感 

 

能登の岩牡蠣

サイズは大きく、昆布焼き
昆布のグルタミン酸をまとう牡蠣の変容。
苦味やコクが一体感を増し、海の恵みをたっぷり享受する。

 

甘鯛の炭焼き

下には細かく切られたキャベツ
皮目の香ばしさ、身のしっとり感
キャベツのシャキシャキ感
新鮮かつ印象に残る味わい。

 

のどぐろの寿司

脂の乗ったのどぐろとすし飯
この塩梅というか出会いは日本料理ならではの
ハーモニーを醸していた。

 

鱧の篠田巻き
トウモロコシの天ぷら

鱧で牛蒡で巻き揚げた料理には驚きを覚えた。
鱧の味わいが優美な感じとなった。
トウモロコシの天ぷらは王道である。
この二つを合わせる凄み。

 

茄子の胡桃田楽

茄子の田楽が優雅さを醸す。
添えらたインゲンの細切りが効果的
胡桃の品格ある田楽の登場だ。

 

ふきの篠田巻き

鱧の篠田巻きとは異なる味わい。
揚げるのではなく 出汁で煮含める
同じ篠田巻きでも役割の違いを知る。

 

酢蛸
胡瓜と椎茸のずんだ和え

やや酸味のあるタコにずんだ和え
この発想は見事であった。

 

八幡巻き

牛蒡の柔らかさが圧巻であった。
このような優しい食感は新たな印象。
ごぼうの抵抗をあまり感じない。

 

炊き立ての白ごはん

甘い香り

 

香の物はシンプル。

 

アジの漬け丼

さっぱり軽やか。

 

太刀魚の天丼

油の力を感じる。

 

おこげ

 

氷室饅頭

6月は氷の節句

 

抹茶

 

 

廊下には大きな氷柱があり、そこには胡瓜で細工されたカエル
このようなもてなしというか演出も素敵であった。

 

 

帰る際のタクシーの案内から見送りまで美学が貫かれていた。

 

 

「片折」
石川県金沢市並木町3-36
076-255-1446

 

 

YouTubeチャンネル「Round Table」=====

森 義文(カハラ・オーナーシェフ)
森 義文(part1) – YouTube

兼井俊生(手打ち蕎麦 かね井・店主)
兼井俊生(part1) – YouTube

堀木 エリ子(和紙作家、堀木エリ子&アソシエイツ代表)
堀木 エリ子(part 1) – YouTube

西田 稔(Bar K6 / cave de K / Bar kellerオーナー)
西田 稔(part 1) – YouTube
======協力:株式会社マイコンシェルジュ

投稿者 geode : 10:00