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2024年08月30日

「しろ」 京都・押小路室町上ル・イタリア料理

数年前のこと
島根県で「Mia paese( ミア・パエーゼ)」というレストランに出会った。

想像と期待を超える料理に思わず感銘を受け、
JR西日本「トワイライトプレス瑞風」という豪華寝台列車のメニュー監修をお願いした。
リズミカルで旬を感じさせる料理が続いた。
シェフは竹中厚志さん。
縁があり、この8月京都に移転オープンをした。
店名も「しろ」に変え、気持ちも新たにスタートを切った。
シンプルな店内、すきっとしながらどこかに優しさを感じる。

メニューの裏には
「しろ」は単なる色ではない。
余白、潔白、白州。
なにもないのに、なにかを予感させる。
と、記されている。

 

岩牡蠣 檸檬 キャビア

岩牡蠣のアイスクリームである。
確かに牡蠣の風味が口の中に広がる。
この塩梅が素敵だ。
檸檬のジュレとキャビア。
それぞれの特徴がきちんと仕事をしている。

 

大穴子 プロシュート

シェフのシグネチャーメニュー。
大穴子のフリットの温度でプロシュートが溶けてゆく
甘味とねっとり感が増してゆく。
ニョッコという料理の華麗なるアレンジである。

 

ヤイトガツオ 新生姜 山葵

カツオは藁で燻し、その香りが印象的。
新生姜の僅かな辛味がアクセント
赤玉ねぎの刺激も効果的
山葵のパウダー。

 

シチリアーナ

大原のミニトマト アンチョビ 檸檬 ニンニク
ボタンエビ その玉子
冷たいパスタで小休止といイメージ
口内がリセットされ、気持ちも引き締まる。

 

仔羊 パプリカ ローズマリー

ローズマリーを練り込んだタリアテッレ
仔牛は白ワインで煮込む。
大原のパプリカの香りと食感
パスタは噛むということを再認識
噛むことで様々な素材の役割が明確になり
かつ相乗効果をもたらす。

 

真魚鰹 酒粕 ズッキーニ

火入れが難しい真魚鰹の軽やかな火入れで身も質感も生きる。
酒粕が香るともそうでないギリギリのラインでの攻め具合
2種のズッキーニはまるでパスタのような付け合わせ
この食感も楽しい。

 

「サスティナブル和牛 熟」 金時草

島根県で飼育される経産牛のイチボ
サシが少なく赤身の良さを教えてくれる。

 

中山農園の蜂蜜

口内の温度によって甘味は増してゆく。

 

ぶどう 発酵ミルク ヨーグルト

シェフの思いが詰まったデザート。

 

カフェと小菓子

これもまた思いが伝わってくる。

 

 

8月半ばにオープンしたばかり。
京都に移住して2ヶ月強
これから京都のネットワークがどれだけ広がるか。
非常に楽しみである。

 

 

「しろ」
京都市中京区室町通二条下る蛸薬師町287 IDO 2F
070-6437-8605

 

 

【NEW】
Web連載「あまから手帖online」=====
門上武司の「今月の一軒!」

畑作りから始まる、大分・湯布院のオーベルジュ『ENOWA YUFUIN』。
静岡『FUJI』で唸った、料理人と魚屋の関係。

 

 

YouTubeチャンネル「Round Table」=====

森 義文(カハラ・オーナーシェフ)
森 義文(part1) – YouTube

兼井俊生(手打ち蕎麦 かね井・店主)
兼井俊生(part1) – YouTube

堀木 エリ子(和紙作家、堀木エリ子&アソシエイツ代表)
堀木 エリ子(part 1) – YouTube

西田 稔(Bar K6 / cave de K / Bar kellerオーナー)
西田 稔(part 1) – YouTube
======協力:株式会社マイコンシェルジュ

投稿者 geode : 10:00