2020年07月31日

「燕 en」 京都・八条口・日本料理

料理人の田中さんとサービスの山本さんのコンビネーションの素晴らしさは見事である。
心地の良さは格別だ。
食べる側の要望を的確に捉え、ストレートな球を投げてくれる。

造りから焼き物、揚げ物、おばんざい、ご飯など多彩な料理が並んでいる。
そうしても揚げ物を注文することが多かった。
「かどかみさんのブログを見た人が、ここは揚げ物屋と思っている人がいました」
と田中さんが教えてくれたことがあった。

それほど揚げ物の画像ばかりアップしていたのであろう。

あまり造りを注文しないので、
田中さんがある時「ご飯付きにしましょうか」と話してくれたことがあった。

一瞬、何のことか理解できなかったが、
それは造りのネタを寿司にしましょうか、ということであった。
そのおすすめに従った。これが大正解、以後ずっとこのスタイルで楽しんでいる。

梶の葉っぱが乗る前菜。
20073112-copy.jpg

20073113-copy.jpg

三度豆、オクラ、ヤングコーン、新玉ねぎ、マイクロトマト、冬瓜のすり流し。
爽やかな味わい。

続きを読む “「燕 en」 京都・八条口・日本料理”

投稿者 geode : 01:01

2020年07月30日

「L’AS」 東京・南青山・フランス料理

初めて「L’AS」を訪れたのは、オープンしたばかりの2012年のこと。
今では信じられないが、客は我々二人だけという状態であった。

厨房の中にレストランがある。
とにかく店内の隅々まで掃除が行き届いていて、その美しさには目を見張った。

金子大輔シェフの
「大阪の『ラ・ベカス』東京の『コートドール』という
 東西きれい好きのシェフの元で働きましたから…」
という言葉は、今でも忘れることができない。

その時に食べた「フォアグラのクリスピーサンド」は、経験したことのなかった味わい。
発想のすごさと味わいの安定感に感心した。

ハーゲンダッツのクリスピーサンドからインスピレーションを得たものらしい。

フォアグラというフランス料理を代表する食材を、
種々の香りのコンフィチュールとともに薄焼きの生地と挟む。

見た目はクリスピーサンドだが、食べると口内の温度でフォアグラが溶け出し、
コンフィチュールと味が重なり、比類なき一品となっていた。

このフォアグラクリスピーサンドが、オンラインで購入できることになり
知人が送ってくれた。

2種類あった。
キャラメル味とストロベリー味である。
20073057-copy.gif

冷凍で届くので10分ほど常温で置き、2時間程度冷蔵庫で解凍する。
それから速やかにクリスピー生地で挟んで食べる。

続きを読む “「L’AS」 東京・南青山・フランス料理”

投稿者 geode : 01:07

2020年07月29日

「天ぷら元吉」 東京・南青山・天ぷら

どんどん進化を続ける「天ぷら元吉」。
訪れるたびに新たな手法や道具が生まれているような気がする。

20072908-copy.jpg

数年前まで、日本料理の天ぷらやうなぎというカテゴリーは
そんなに大きな変革はなかったように思う。

しかし、天ぷらは静岡の「成生」を始め、新たなスタイルを模索する料理人が出現し、
にわかに興味ふかいジャンルとなった。

続きを読む “「天ぷら元吉」 東京・南青山・天ぷら”

投稿者 geode : 01:14

2020年07月28日

「錦 セアブラノ神」 京都・天神山・ラーメン

「セアブラノ神」という店名が素敵だ。
これだけでどのようなラーメンかが分かる。

四条壬生に本店があり、その錦店がこの6月にオープンした。

20072892-copy.gif

背脂に対する探究心、調理は鋭い。

背脂といえば、どうしても脂っこいという印象が拭えない。
ここの背脂はさっぱりとした口当たりと旨みが特徴である。

ラーメン鉢一面を背脂が覆うのだが、この味わいは魅力的だ。

続きを読む “「錦 セアブラノ神」 京都・天神山・ラーメン”

投稿者 geode : 01:30

2020年07月27日

「SPELLO(スペッロ)」 大阪・堺筋本町・イタリア料理

「コッコーヴァン」を食べましょう。
という誘いを友人から受けた。

8名のテーブル 女性は一人。
テーブルの引き出しにカトラリーが入っている。
20072762-copy.gif

そこにはメニューもあり。

続きを読む “「SPELLO(スペッロ)」 大阪・堺筋本町・イタリア料理”

投稿者 geode : 01:14

2020年07月22日

「アムアムホウ」 神戸・六甲道・中華料理 

神戸の六甲道に「アムアムホウ」という好きな中華料理店がある。
オーナーシェフの名前は松本明さん。
松本さんのFacebookを見ていると、こんな文章に出会った。

『香港ワンタン麺セット販売開始のお知らせ。

香港へ行かれた事のある方はご存知でしょう。
日本のラーメンとは全く違うテクスチャーの香港麺。

ひね鶏、豚ガラのほかに海老の卵、干し海老、大地魚などの
魚介系を合わせたスッキリ旨味あるクリアーなスープに羅漢果で自然な甘みをプラス。

日本では味わえないコリコリとした新食感の香港幼麺(極細麺)、
そしてプリップリのエビワンタンを4つトッピングしています!

初めて食べる方は衝撃が走るでしょう!』

これには興奮した。

以前神戸の元町で香港麺専門店があったが、数年前閉店となった。
そこで香港麺の味わいを知り、一時夢中になったこともあった。

それを再び食べることができる。
「アムアムホウ」に電話注文し、取り寄せた。

香港ワンタン麺セット
香港ワンタン和え麺セット がそれぞれ3人前ずつ

1日目は
香港ワンタン麺 一人前海老ワンタンが4つ。
20072217-copy.jpg

まずはスープ、一口ずつ旨みが増してゆく。
海老ワンタンと一緒だと、コクと奥行きが生まれる。
麺は細麺でこれがスープと出会うとまた味わいが深くなる。
懐かしい味わいで、まさに香港の何軒かの飲食店で食べた思い出が蘇る。

続きを読む “「アムアムホウ」 神戸・六甲道・中華料理 ”

投稿者 geode : 01:50

2020年07月21日

「オールデイダイニング リモネ 」 大阪・リーガロイヤルホテル・洋食

大阪中之島にあるリーガロイヤルホテルの「リモネ」でランチミーティング。

ここでの食事は久しぶりである。
大きなテーブルで ゆったりしたソーシャルディスタンスを取りながらだ。

海の幸とカリフラワーのクリーム ヴェールのジュレ。
20072111-copy.jpg

目に飛び込んでくるグリーンの色鮮やかさ。
青っぽい味わいにカリフラワーのねっとりした歯ざわりとコクがいいバランスを保つ。
技術力の高さが、食べる側へ安心感をもたらすのであった。

続きを読む “「オールデイダイニング リモネ 」 大阪・リーガロイヤルホテル・洋食”

投稿者 geode : 01:41

2020年07月20日

「仁修樓」 京都・紫竹・中国料理

京都は北山通りより北。
大宮交通公園(現在工事中)の少し南、紫竹にある中華料理店「仁修樓」。

20072040-copy.jpg

一軒家であり、カウンター8席と個室6席の店だ。

続きを読む “「仁修樓」 京都・紫竹・中国料理”

投稿者 geode : 01:55

2020年07月17日

「徳山鮓」 滋賀・余呉・日本料理

滋賀県余呉にある「徳山鮓」。

全国から料理人、食いしん坊が集まるオーベルジュである。
2年以上訪れていなかった。

昼の食事である。

前菜から魅力的であった。
熊・猪のテリーヌ
20071748-copy.gif

稚鮎、甘草、熟成したジャガイモ(これが滅法うまい)、生姜、枝豆の山椒風味など。
インパクトがあり「徳山鮓」の特色がわかる。

続きを読む “「徳山鮓」 滋賀・余呉・日本料理”

投稿者 geode : 01:04

2020年07月16日

「居酒屋 ときため」 大阪・福島・居酒屋

「ラ・ルッチョラ」というイタリア料理店が、同じ福島で移転。

その後に店を構えたのが「居酒屋 ときため」。
主人は小柳喬さん。奥様と二人で店を切り盛りする。

小柳さんは、人気居酒屋「和じ庵」で腕をふるっていた料理人。

献立は多彩である。
和食が中心だが、和洋中の要素が散見だ。

クジラと玉ねぎ。
20071607-copy.gif

クジラの脂から滲み出る甘味にうっとり、玉ねぎの刺激がいい役割。

続きを読む “「居酒屋 ときため」 大阪・福島・居酒屋”

投稿者 geode : 01:05

2020年07月15日

「HAKKEI」 神戸・加納町・創作料理

料理は、どんどん越境傾向にあり、進化が著しい。
シェフがどこに軸足を置くかが興味ふかい。

神戸に今年の1月オープンした「HAKKEI」はかなり面白い存在である。

20071509-copy.gif

1月下旬にオープンしたが、ビルのトラブルで再度工事。
それが無事終わりいよいよ営業というところでコロナ発生、
結局6月後半のスタートとなった。

続きを読む “「HAKKEI」 神戸・加納町・創作料理”

投稿者 geode : 01:11

2020年07月14日

「鮨人」 富山・新根塚町・寿司

富山にある「鮨人」という寿司屋の主人・木村泉さん。
ファンキーな職人である。

職人は見られることを意識している。
それも技術の一つだと思う。
久しぶりの訪問となった。

突き出しに越中バイ貝。
20071416-copy.jpg

舌に乗っかる旨み。

続きを読む “「鮨人」 富山・新根塚町・寿司”

投稿者 geode : 01:38

2020年07月13日

「料理屋 まえかわ」 京都・木屋町松原・日本料理

「祇園さゝ木」の料理長を勤めた前川浩一さんが、
6月上旬「料理屋 まえかわ」を開店させた。

20071336-copy.jpg

一階カウンター10席、二階は個室だが、今は一階のカウンターのみで営業。
まだ新店の香りが漂う。

続きを読む “「料理屋 まえかわ」 京都・木屋町松原・日本料理”

投稿者 geode : 01:17

2020年07月10日

「楽心」 大阪・福島・日本料理

数ヶ月ぶりに東京から知人が来阪。
昼ごはんを一緒に食べた。

大阪・福島にある「楽心」という割烹である。

カウンターの後ろの中庭があり、
壁はコンクリートなのだが墨が練りこんであるので、水がかかると黒っぽい色になる。
そこで生まれる模様が美しい。

店主・片山心太郎さんの明るさが素敵だ。
カウンターで仕事をすることの意味がわかる。

一品目はとうもろこしの料理だ。
20071023-copy.jpg

20071024-copy.jpg

上には梶の葉っぱが添えられている。
とうもろこしのピュレにかき揚げ、ゼリーはとうもろこしの芯からとった出汁。
ともろこしをふんだんに使った料理。
これはインパクトがある。

続きを読む “「楽心」 大阪・福島・日本料理”

投稿者 geode : 01:49

2020年07月09日

「点邑」 京都・麩屋町三条・天ぷら

ランチミーティングである。

まずは突き出し。
トウモロコシ、ズッキーニ、ズイキに里芋。
20070988-copy.jpg

爽やかな幕開きとなった。

続きを読む “「点邑」 京都・麩屋町三条・天ぷら”

投稿者 geode : 01:13

2020年07月08日

「Mia paese( ミア・パエーゼ)」 島根・浜田市・イタリア料理

この日は東京からの移動であった。
羽田から萩・石見空港、タクシーで益田駅、そこからJRで浜田駅へ。

浜田駅からタクシーで15分程度で「Mia paese」に到着する。

20070845-copy.jpg

こんな場所にと思うところにポツンとリストランテがある。
古民家を改造したという。

テーブルは6人がけ、一日昼夜1組限定である。
室内の雰囲気もじつに心地が良い。
オーナーシェフは竹中厚志さん。一人で調理からサービスまで行う。

続きを読む “「Mia paese( ミア・パエーゼ)」 島根・浜田市・イタリア料理”

投稿者 geode : 01:41

2020年07月07日

「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」 岐阜・長良丘・フランス料理

オーナーシェフは山村幸比呂さん。

おそらく山村さんの料理を初めて食べたのは
「アタント」か六本木にあった「オー・ミリュー」のはず。

それから1989年に岐阜で
「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」というレストランを開いたのだが
その店は一旦2008年に閉店、再び2010年にレストランを再開。

移転以来初めて訪れた。ビルの5階、まるでプライベートな空間である。

メニューはお任せコースのみ。

アミューズの一皿
フォアグラのポアレと帆立貝、アスパラのサラダ
20070728-copy.jpg

一皿に二つの料理が並ぶ。
フォアグラのポアレに帆立貝、一口食べると安心感が浮き上がる。
懐かしいというよりホッとする料理。
確実にうまい。

続きを読む “「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」 岐阜・長良丘・フランス料理”

投稿者 geode : 01:13

2020年07月06日

「開化亭」 岐阜・鷹見町・中華料理

ずっと記憶に残っている中国料理店
岐阜の「開化亭」という存在。

初代の古田さんは、現在東京・銀座で予約の取れない中国料理店として盛業中。
岐阜の店は長男が継いでいる。

久しぶりの訪問であった。
1階のカウンターや厨房の様子はほとんど変わっていない。

一皿目は
トリ貝、ウリ、ピータンのミルフィーユ仕立てに胡麻ソース。
20070690-copy.jpg

重ね具合が美しい調和をもたらす。

続きを読む “「開化亭」 岐阜・鷹見町・中華料理”

投稿者 geode : 01:21

2020年07月03日

「天神町 むら田」 大阪・高槻・日本料理

ご主人の村田啓さんは
「露庵菊乃井」「鮨む田」「柏屋」で修業を積んだ料理人である。
お店の建築デザインは木島徹さん。

JR高槻駅から徒歩5分ほどで「天神町 むら田」につく。
店内は白木を巧みに生かし、凛とした空気が漂う。

献立 全体の主題は「青うめ」であった。

先付は
長芋羹 生海胆 蓴菜 山葵 割り醤油
20070396-copy.jpg

水無月という季節を感じる始まりであった。
蓴菜の味わいが印象的。

続きを読む “「天神町 むら田」 大阪・高槻・日本料理”

投稿者 geode : 01:12

2020年07月02日

「ヴェーナ」 京都・夷川室町・イタリア料理

少し前の記録。

「ヴェーナ」という京都のイタリア料理。
京都を意識しながらも、独自の世界観を作り上げる。
カウンターとバックカウンターの空間が作り出す世界も麗しい。

グリッシーニ。
20070227-copy.jpg

好きなだけと言われるが、2本に押さえる。

続きを読む “「ヴェーナ」 京都・夷川室町・イタリア料理”

投稿者 geode : 01:05

2020年07月01日

「アコルドゥ」 奈良・水門町・モードスパニッシュ

「アコルドゥ」は奈良だけでなく、関西を代表するスペイン料理店だと思う。
富雄から東大寺に移転し、奈良ということを意識した料理が散見する。

奈良を意識するというと、奈良の食材を多用となるのが一般的。
だが、オーナーシェフの川島宙さんのアプローチは異なる。
奈良の歴史、伝統、文化などに思いを巡らす。

そこから紐解き、着想を得て、食材を求め、料理を組み立てる。

カード一枚ずつに料理名が書かれている。
イツモソコニアルモノ
20070172-copy.jpg

若草山を模した料理だ。
ほうれん草のシートの下には鮎のリエット
柿を使ったマヨネーズがプラス。

続きを読む “「アコルドゥ」 奈良・水門町・モードスパニッシュ”

投稿者 geode : 01:37