2020年10月30日

「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食

「ほどほどの食事」ができない男が6名集まった。

目の前のカウンターに鹿児島県鹿屋市「ふくどめ小牧場」から届いた
サドルバック種の骨つき豚が置かれた。
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男たちは目を輝かせながら、骨つき豚を凝視する。
そこからこの日の食事は始まった。

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2020年10月28日

「ラボンヌターシュ」 大阪・西天満・フランス料理

赤ピーマンのムース。

これを初めて意識したのは、パリの「ラムブロアジー」。
ボージュ広場に移転した直後のこと。

ベルナール・パコーさんのスペシャリテであり、
以前は三田「コートドール」の斉須政雄さんと共に作ったものだが、
遡れば「ヴィヴォロワ」というレストランが原点のようである。

その流れを継承する「ラボンヌターシュ」のシェフが作る先付けは赤ピーマンのムース。
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トマトのクーリと赤ピーマンが織りなす傑作といえる。
様々な思い出を浮かべながら食べる。

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2020年10月27日

「Pizzeria Cinq(ピッツェリアサンク)」 大阪・西天満・ピッツェリア

ラジオ番組の収録後、最近はイタリア料理店で食事をすることが多い。
相棒の西林初秋さんと、その日の収録や次回のテーマなどについて話しながら食べるのである。

この日は西天満で初めて訪れるピッツェリア。
「Pizzeria Cinq(ピッツェリアサンク)」。

すっきりとした店先に期待が膨らむ。
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2020年10月26日

「中国菜 香味」 大阪・西天満・中華料理

このところ中国料理を食べる割合が増えている。

大阪の西天満は、中国料理店の数が多い。
その中の一軒「中国菜 香味」は、地味だが味わいの精度の高さは見事だ。

前菜がずらりと現れた。

茄子は醤油、酢と砂糖などで味付け。
生湯葉は冬夏草と塩
クラゲの甘酢はゴマとアンチョビ これは印象深い
ハチノスはセロリと塩、山椒オイル
よだれどり
生麩の醤油煮は氷砂糖を使う
鳴門金時にプチトマト
ツルムラサキのスープはピーナッツオイル
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8種類の前菜を食べながら、中国料理の深みなどについて考える。
それぞれ典型的な料理だが、味付けに個性が見え興味深い。

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2020年10月23日

「料理屋 しん谷」 京都・中書島・日本料理

京阪中書島駅から歩いて3分ほどのところにある日本料理店。
以前、「センプリチェ」という人気のイタリア料理店があったところだ。

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古い町屋をうまくリノベーションした店内。
入り口を入ると、左にテーブル、右手にカウンターがある。

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2020年10月22日

「熙怡」 京都・室町仏光寺・イタリア料理

「熙怡」と書いて「きい」と読む。
喜ぶとか囲むという意味があるそうだ。

昨年の春、中書島で人気であった「センプリチェ」が四条烏丸に移転し、店名も変えたのである。
チャンスを逸したまま時が過ぎ、ようやく訪れることができた。

オーナーシェフの西山哲平さんの表情は輝いている。
新たなステージで、やりたいことがやることができる環境が整ったという感じである。

メニューは素材が書いてあるだけ。
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それを見ながら想像を膨らます。

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2020年10月21日

「仁修楼」 京都・紫竹・中国料理

間もなく開店一周年を迎える中国料理の店「仁修楼」。
カウンター8席、個室6席。14名の食事である。

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オーナーシェフの上岡誠さん。
ホテルでの修業が長く、中国にも何度も足を運ぶ。

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2020年10月20日

「秋華」 京都・北白川・中華

中国料理を食べる機会が多い。

大衆中華と呼ぼれるジャンルから四川や広東、北京などの地方料理、
枠にとらわれないヌーベル・シノワなど様々な料理店がある。

「京、静華」から独立を果たした「秋華」。
6名でテーブルを囲んだ。

前菜の盛り合わせ。
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推し豆腐、豚トロチャーシュー、よだれ鶏
ピータン、キュウリの甘酢

中国料理の代表的な料理が勢ぞろい。
安心感を味わう。一気に中華の世界へ誘われる。

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2020年10月19日

「なにわ翁」 大阪・西天満・蕎麦

新蕎麦の季節がやってきた。
蕎麦屋さんの店頭に「新蕎麦」という文字がおどる。

西天満の「なにわ翁」に久しぶりに訪れた。
新蕎麦の季節だが、店頭の「子持ち鮎のそば」という言葉に惹かれた。

ちょうど数日前に京都の料理屋で子持ちの鮎の塩焼きを食べたばかりであった。
そのほっくりした味わいを思い出しながら、このメニューを注文しようと思ったのだ。

週末の店内、テーブルが埋まり、程よい盛り上がりであった。

その子持ち鮎の蕎麦を頼む。
鮎は煮浸しとも記されていた。

テーブルに届いた。
子持ち鮎がどんと真ん中にいる。
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まずは出汁を飲む。
しっかりとした味わいに鮎のコクが溶け込んでいると感じた。

続いて蕎麦をたぐる。
出汁の味をまといながらも蕎麦の香りも生きている。
関西人には、この出汁とのマッチングも大事な要素である。

そして鮎を食べる。
頭をかじる。骨などがほぼ当たることなく、口の中に甘味が広がる。

蕎麦を食べる。鮎を食べる。出汁を飲む。
この繰り返しが快楽につながってゆく。

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2020年10月16日

「トラットリア・ニコ」 大阪・南森町・イタリア料理

イタリア好きの友人とかつて同行したことがあるトラットリア。
以前は「トラットリア・シェル」という店名であった。

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シチリア料理を標榜する。

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2020年10月15日

「一碗水」 大阪・堺筋本町・中国料理

「一碗水」のカウンターに腰を下ろすとなぜか背筋が伸びる。
おそらく主人・南茂樹さんが放つオーラが、その要因だと思う。

一見寡黙であるが、こと料理のことになると的確な言葉をつなぐ。

生センマイに青山椒。
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おそらく、ここで生センマイを食べるのは初めての経験。
山椒の爽やかさがきいている。

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2020年10月14日

「チェンチ」 京都・岡崎・イタリア料理

岡崎の地でレストランを開いて6年だという。
すっかり定着し、安定感があるので10年ぐらい経っているのかと思っていた。

イタリア料理店というより
京都でイタリア料理をベースに新たな料理を食べているという感覚が強い。

まず最初に8種類のハーブが入った液体を飲む。
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レモングラス、オレンジピール、ローズヒップ、マリーゴールド
ルイボス、ハイビスカス、ペパーミント、エキナセアである。

ビタミン補給や免疫力アップ、胃袋の活性化などに効果があるとの説明。
気分はスッキリである。

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2020年10月13日

「大阪とらふぐの会」 大阪・天満・ふぐ

会員制のフグの店である。

会員といっても入会金があるわけではなく、
会員同伴で訪れた人ならよほどのことがない限りは入会資格がある。

初訪問。
緊張感と期待などが入り混じる。

画像はないが皮のポン酢から始まる。

てっさには鱧の肝がつく。
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軽やかでかつ味の余韻が長い。

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2020年10月12日

「美美」 博多・赤坂・コーヒー専門店

「美美」でコーヒーを飲む。
これは福岡では欠かせない行為である。

ネリドリップの楽しみを知った一軒。

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閉店した東京の「大坊珈琲店」とともに、
僕がコーヒーに深く関わるきっかけをいただいた店でもある。

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2020年10月09日

「とりやき八」 福岡・薬院・焼鳥

凛とした佇まい。
コの字型のカウンター。

清潔感満載の「とりやき八」。

鶏は綺麗なケースに入っているのを見た途端に喉がなる。
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鶏の迫力が半端ではない。

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2020年10月08日

「東心斎橋やつづか」 大阪・東心斎橋・日本料理

大阪・ミナミの周防町通りにある割烹店。

約束の時間より少し早く到着すると、ご主人がカウンターで甘鯛をさばいていた。
その姿の美しいこと。この日は、この甘鯛を食べたいと思った。

ご主人の甘鯛を凝視する視線にも魅せられた。

この日はカウンターではなく個室であった。
メンバー(3名)が揃い、献立を見ながら料理を決めてゆく。

料理選びも割烹の醍醐味である。
昨今は割烹といってもほとんどがコース仕立てになっているところが多い。

真つぶ貝造り。
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貝殻付きで供された。
迫力と真つぶ貝の濃さに箸が進む。

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2020年10月07日

「白山」 京都・東山七条・日本料理

今年6月開店の、閑静な住宅街に佇む割烹店である。

邸宅を改装し、カウンターは広々として心地が良い。

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主人の山城和彦さんは、北海道の「美山荘」や東京銀座の店舗などで腕を振るった料理人。
店名の「白山」は、ハクザン、と読む。
山城さんを反対にするとシロヤマ、それを白山としたわけだ。

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2020年10月06日

「熟豚」 京都・山科・とんかつ

店名の「熟豚」からして素敵だ。
気持ちが動く。

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移転後、初めての訪問。

鹿児島の「ふくどめ小牧場」のサドルバックという、
いま僕が最も好む豚を扱っていることも、再訪の大きな要因である。

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2020年10月05日

「祇園 きだ」 京都・祇園・日本料理

「祇園さゝ木」佐々木浩さんの一番弟子のお店である。

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東京出店、富山出店時も常に「祇園 きだ」の木田康夫さんが料理長を務めていた。
つまり信頼がもっともおける料理人ということだ。
「祇園 楽味」の初代料理長ということでも、わかる。

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2020年10月02日

「HAKKEI」 神戸・三宮・日本料理イノベーション

20歳代女性シェフというだけでも話題になる。
おまけに金髪 黒縁丸メガネはインパクトがある。

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修業先は神戸のパティスリー、京都の「大渡」「呂色」。
兵庫県の食材を中心に組み立て、日本料理を基本として変化が加わる。

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2020年10月01日

「京、静華」 京都・岡崎・中国料理

カウンター内の空気感が極めて穏やかに流れてゆく。

空気感とは、見えない音の振動でもあり、
その場にいる人たちの呼吸や鼓動でもある。

それを支配するのが、店主の宮本静雄さん。

料理はチームの仕事である。
横で仕事をする料理人、サーブを担当する人。
ここでは宮本さんの最大の理解者でもあるマダムがそれを担当する。

鶏胸肉
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蒸した鶏肉に熱いラー油をかける。
ネギと生姜がソース替わりだ。関東風の仕上げ。

熟成豚肩ロース
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甘いのだが上品で、脂があるのに清冽。
田中とうがらしの刺激も心地が良い。

目板カレイ クラゲ 大根
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中華風刺身である。
オリーブオイルがきいている。

車海老 新銀杏の香り炒め。
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ミント、エシャロット、生姜、ニンニク。
透明感あふれる料理だ。

フカヒレ
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ヨシキリザメの胸ビレ
レンコンと6年ものの梅干しの酸味がいい働き。

黒鮑 キヌア
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合わせるのはチシャと肝で炒めたキヌア。
この合わせ方はすきがない。

近江牛 茄子
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サーロインは塩蒸しで焼く。
少しピリ辛の風味を添える。

浜名湖ドウマン。
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この時期に取れる汽水域の蟹は貴重である。
ピーナッツオイルで調味。

鱧 広東白菜
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鱧の骨の出汁がポイント。
松茸の香りも贅沢感を添える。

担々麺 
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この細さなのに食感が素晴らしい。

炒飯
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シンプル イズ ベスト。

杏仁豆腐。
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忘れられない味と口当たり。

サンザシのゼリー、かぼちゃのココナッツ、ナッツのかりんとう
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いつ訪れてもの安定感。

「京、静華」
京都市左京区 岡崎円勝寺町36-3 2F
075-752-8521

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